ヤブコウジ
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?ヤブコウジ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Ardisia japonica | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ヤブコウジ(藪柑子) |
ヤブコウジ(藪柑子、学名:Ardisia japonica)は、ヤブコウジ科の常緑小低木。林内に生育し、冬に赤い果実をつけ美しいので栽培もされる。別名、ジュウリョウ(十両)。
[編集] 特徴
ほふく茎が長く這って伸び、先が20cmほど立ち上がって葉を輪生状につける。花は白か淡いピンク色で、夏に葉の根元から伸びて下向きに咲く。果実は液果で冬に赤く熟す。日本のほか東アジア一帯に分布する。
正月の縁起物ともされ、センリョウ科のセンリョウ(千両)や、同じヤブコウジ科のカラタチバナ(百両)、マンリョウ(万両)と並べてジュウリョウ(十両)とも呼ばれる。寄せ植えの素材などとして使われる。
それとは別に、斑入り品などの変異株が江戸時代より選別され、古典園芸植物の一つとして栽培され、それらには品種名もつけられてきた。古典園芸植物としての名前は紫金牛(これで「こうじ」と読ませる)である。明治年間にも大流行があり、一鉢が家1軒の値が付いたこともある。現在では約40の品種が保存されている。
縁起物として扱われた経緯から、落語「寿限無」の中の「やぶらこうじのぶらこうじ」とは本種のことと推測される。
生薬としては紫金牛(シキンギュウ)と称し、特に中国でよく用いる。