マリア・ブッテルスカヤ
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基本情報 | ||
国: | ロシア | |
生年月日: | 1972年6月29日(35歳) | |
出生地: | モスクワ | |
身長: | 160 cm | |
引退: | 2002年 |
マリア・ヴィークトロヴナ・ブッテルスカヤ(ロシア語:Мария Викторовна Бутырская、ラテン翻字:Maria Viktorovna Butyrskaya、1972年6月28日 - )は、ロシア出身の女性フィギュアスケート選手。1998年長野オリンピック、2002年ソルトレイクシティオリンピック女子シングルロシア代表。1999年世界フィギュアスケート選手権優勝。本来の発音は「マリーヤ・ヴィークタラヴナ・ブトィールスカヤ」に近いが、日本ではメディアが使用した英語風の「マリア・ブッテルスカヤ」が定着した。ロシアでの愛称はマーシャ。モスクワで生まれのモスクワ育ち、現在もモスクワに住んでいる。
目次 |
[編集] 人物
現役時代は傑出した美貌とスタイルで高い人気を誇り、日本のテレビ局に「銀盤のセクシークイーン」とのキャッチコピーを付けられた。日本の富士フイルムのテレビコマーシャルにも出演している。また、自ら振り付けを行い衣装もデザインするという珍しい選手でもあった。その振り付けは自らの美貌とスタイルを十二分に活かした独特のもので、特に技と技の繋ぎの部分のアイデア豊富な動きは彼女の振付師としての能力の高さを示していた。彼女は自身の演技を「氷上の一人の女」と定義しており、女性らしさをいかに表現するかにその主眼は置かれていた。実際、優雅で女性的な表現力は高く評価されていた。
彼女の現役時代、ジャンプに関しては決して得意な方ではなかったが、「根性降り」と評された、気合いの着氷で転倒を堪えていた。新採点システム前にもかかわらずフリップとルッツをきちんと跳び分けていた選手でもある。
演技中、緊張による口の渇きを防ぐためレモンを口に含んでいた。
彼女の競技への姿勢は極めてストイックで、豊富な練習量をこなしていたと言われる。また競技会時には、満足のいかない演技後は得点が出される前にキスアンドクライエリアから立ち去るなど、観客へのアピールよりもひたすら自分の演技にこだわる勝負師の一面が見られた。実際、長野とソルトレークシティーの五輪の舞台では、フリースケーティングでいずれも演技中にミスを犯してしまったため、フリー演技終了後は得点の表示板を全く見ずに憮然とした表情のまま、早々にキスアンドクライの席を立ち去っている。
1998年には「プレイボーイ」誌のグラビアを飾っている。
2006年にロシア出身でNHLのダラス・スターズに所属するアイスホッケー選手で、10歳年下のVadim Khomitski と結婚。
[編集] 略歴
1991-92シーズンに頭角を現し、ソ連選手権2位。しかしこの後、ソ連の崩壊に伴い彼女は競技を続ける為の資金にも事欠くようになり、満足にコーチも付けられない日々を送ることになる。しかし持ち前の気丈さでこの危機を凌いだマリアは、以降、チャンピオンシリーズ(現在のグランプリシリーズ)やヨーロッパ選手権、世界選手権を舞台に安定した成績を残し、NHK杯も複数回優勝している。長野オリンピックでは4位入賞、ソルトレイクシティオリンピックでは6位入賞を果たすも、メダル獲得はならなかった。
1998年 - 1999年シーズンには史上最高齢の26歳で世界選手権優勝を果たした。演技後にガッツポーズをし、弾けるような笑顔になったのはアマチュア時代には後にも先にもこの時だけである。プログラムはSP:james infirmary FS:Otonal(秋に寄せて)
2002年ソルトレークシティ五輪の1か月後、3月に長野で行われた世界選手権に出場した。しかし、最初の予選演技にコーチが間に合わないアクシデントなどにより、メンタル面での動揺が影響して予選成績は6位と不調、ショートプログラムとフリースケーティングを棄権して帰国。そのままアマチュア競技生活を終えた(同じロシア代表のビクトリア・ボルチコワは、「気持ちはよく分かるが、出場を決めたのなら途中で投げ出さずに、最後のフリー演技まで全うすべきだったと思う」とコメント)。
[編集] 主な戦績
大会/年 | 91-92 | 92-93 | 93-94 | 94-95 | 95-96 | 96-97 | 97-98 | 98-99 | 99-00 | 00-01 | 01-02 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリンピック | 4 | 6 | |||||||||
世界選手権 | 4 | 5 | 3 | 1 | 3 | 4 | 棄権 | ||||
欧州選手権 | 5 | 4 | 7 | 3 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | |
ロシア選手権 | 2 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 3 | 2 |
GPファイナル | 7 | 4 | 3 | 2 | 3 | 4 | 4 | ||||
GPスケートアメリカ | 10 | 1 | |||||||||
GPスケートカナダ | 2 | ||||||||||
GPボフロスト杯 | |||||||||||
GPエリック杯 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||
GPNHK杯 | 5 | 5 | 1 | 2 | 1 | 2 |
[編集] シニア
開催日 | 大会名 | 予選 | SP | FS | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2002年03月16日-24日 | 2002年世界フィギュアスケート選手権(長野) | 6 | - | - | 棄権 |
2002年02月09日-21日 | ソルトレイクシティオリンピック(ソルトレイクシティ) | - | 5 | 6 | 6 |
2002年01月14日-19日 | 2002年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(ローザンヌ) | 1 | 1 | 2 | 1 |
2001年12月14日-16日 | ISUグランプリファイナル(キッチナー)[1] | - | 2 | 4 | 4 |
4 | |||||
2001年11月14日-18日 | ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) | - | 1 | 2 | 1 |
2001年11月08日-11日 | ISUグランプリシリーズ スパルカッセン杯(ゲルゼンキルヒェン) | - | 1 | 1 | 1 |
開催日 | 大会名 | 予選 | SP | FS | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2001年03月17日-25日 | 2001年世界フィギュアスケート選手権(バンクーバー) | 4 | 5 | 3 | 4 |
2001年02月15日-18日 | ISUグランプリファイナル(東京)[2] | - | 3 | 4 | 4 |
2 | |||||
2001年01月22日-27日 | 2001年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(ブラチスラヴァ) | 1 | 3 | 2 | 2 |
2000年11月28日-12月03日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(旭川) | - | 2 | 2 | 2 |
2000年11月23日-25日 | ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) | - | 1 | 1 | 1 |
2000年11月07日-12日 | ISUグランプリシリーズ スパルカッセン杯(ゲルゼンキルヒェン) | - | 1 | 1 | 1 |
開催日 | 大会名 | 予選 | SP | FS | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2000年03月26日-04月02日 | 2000年世界フィギュアスケート選手権(ニース) | 1 | 1 | 3 | 3 |
2000年02月06日-13日 | 2000年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(ウィーン) | 1 | 4 | 2 | 2 |
2000年01月13日-16日 | ISUグランプリファイナル(リヨン)[3] | - | 3 | 3 | 3 |
1 | |||||
1999年12月02日-05日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(名古屋) | - | 2 | 2 | 1 |
1999年11月18日-21日 | ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) | - | 1 | 1 | 1 |
1999年11月11日-14日 | ISUグランプリシリーズ スパルカッセン杯(ゲルゼンキルヒェン) | - | 1 | 1 | 1 |
開催日 | 大会名 | 予選 | SP | FS | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
1999年03月21日-28日 | 1999年世界フィギュアスケート選手権(ヘルシンキ) | 1 | 1 | 1 | 1 |
1999年03月04日-07日 | ISUグランプリファイナル(サンクトペテルブルク) | - | 2 | 2 | 2 |
1999年02月06日-13日 | 1999年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(プラハ) | 1 | 1 | 1 | 1 |
1998年11月20日-22日 | ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) | - | 3 | 1 | 1 |
1998年11月12日-15日 | ISUグランプリシリーズ スパルカッセン杯(ゲルゼンキルヒェン) | - | 2 | 3 | 3 |
1998年10月29日-11月01日 | ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(デトロイト) | - | 1 | 1 | 1 |
開催日 | 大会名 | 予選 | SP | FS | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
1998年03月28日-04月05日 | 1998年世界フィギュアスケート選手権(ミネアポリス) | 1 | 5 | 3 | 3 |
1998年02月08日-20日 | 長野オリンピック(長野) | - | 3 | 4 | 4 |
1998年01月10日-18日 | 1998年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(ミラノ) | - | 5 | 1 | 1 |
1997年12月19日-21日 | ISUチャンピオンシリーズファイナル(ミュンヘン) | - | 2 | 3 | 3 |
1997年11月27日-30日 | ISUチャンピオンシリーズ NHK杯(長野) | - | 1 | 2 | 2 |
1997年11月06日-09日 | ISUチャンピオンシリーズ スケートカナダ(ハリファックス) | - | 2 | 2 | 2 |
[編集] 脚注
- ^ ISUグランプリファイナルはフリー演技を2度行った。
- ^ 順位決定方法については2000/2001 ISUグランプリファイナルを参照のこと。
- ^ 順位決定方法については1999/2000 ISUグランプリファイナルを参照のこと。
[編集] 外部リンク
フィギュアスケート 世界チャンピオン – 女子シングル |
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1906-1907: マッジ・サイアーズ • 1908-1911: リリー・クロンベルガー • 1912-1914: オピカ・フォン・メライ・ホルヴァート • 1922-1926: ヘルマ・サボー • 1927-1936: ソニア・ヘニー • 1937: セシリア・カレッジ • 1938-1939: メーガン・テイラー • 1947-1948: バーバラ・アン・スコット • 1949-1950: アリーナ・フルザーノワ • 1951: ジャネット・アルウェッグ • 1952: ジャクリーヌ・デュ・ビエフ • 1953: テンリー・オルブライト • 1954: ガンディ・ブッシュ • 1955: テンリー・オルブライト • 1956-1960: キャロル・ヘイス • 1962-1964: ショーケ・ディクストラ • 1965: ペトラ・ブルカ • 1966-1968: ペギー・フレミング • 1969-1970: ガブリエル・ザイフェルト • 1971-1972: ベアトリクス・シューバ • 1973: カレン・マグヌセン • 1974: クリスティーネ・エラート • 1975: ディアンネ・デ・レーブ • 1976: ドロシー・ハミル • 1977: リンダ・フラチアニ • 1978: アネット・ペッチ • 1979: リンダ・フラチアニ • 1980: アネット・ペッチ • 1981: デニス・ビールマン • 1982: エレイン・ザヤック • 1983: ロザリン・サムナーズ • 1984-1985: カタリナ・ヴィット • 1986: デヴィ・トーマス • 1987-1988: カタリナ・ヴィット • 1989: 伊藤みどり • 1990: ジル・トレナリー • 1991-1992: クリスティー・ヤマグチ • 1993: オクサナ・バイウル • 1994: 佐藤有香 • 1995: 陳露 • 1996: ミシェル・クワン • 1997: タラ・リピンスキー • 1998: ミシェル・クワン • 1999: マリア・ブッテルスカヤ • 2000-2001: ミシェル・クワン • 2002: イリーナ・スルツカヤ • 2003: ミシェル・クワン • 2004: 荒川静香 • 2005: イリーナ・スルツカヤ • 2006: キミー・マイズナー • 2007: 安藤美姫 • 2008: 浅田真央 |
フィギュアスケート 欧州チャンピオン – 女子シングル |
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1930: フリーツィ・ブルガー • 1931-1936: ソニア・ヘニー • 1937-1939: セシリア・カレッジ • 1947-1948: バーバラ・アン・スコット • 1949: エバ・パブリック • 1950: アリーナ・フルザーノワ • 1951-1952: ジャネット・アルウェッグ • 1953: ヴァルダ・オズボーン • 1954: ガンディ・ブッシュ • 1955: ハンナ・アイゲル • 1956: イングリート・ヴェンドル • 1957: ハンナ・アイゲル • 1958: イングリート・ヴェンドル • 1959: ハンナ・ヴァルター • 1960-1964: ショーケ・ディクストラ • 1965-1966: レギーネ・ハイツァー • 1967: ガブリエル・ザイフェルト • 1968: ハナ・マシュコヴァー • 1969-1970: ガブリエル・ザイフェルト • 1971-1972: ベアトリクス・シューバ • 1973-1975: クリスティーネ・エラート • 1976: ディアンネ・デ・レーブ • 1977-1980: アネット・ペッチ • 1981: デニス・ビールマン • 1982: クラウディア・クリストフィクス=ビンダー • 1983-1988: カタリナ・ヴィット • 1989: クラウディア・ライストナー • 1990: エヴェリン・グロスマン • 1991-1995: スルヤ・ボナリー • 1996-1997: イリーナ・スルツカヤ • 1998-1999: マリア・ブッテルスカヤ • 2000-2001: イリーナ・スルツカヤ • 2002: マリア・ブッテルスカヤ • 2003: イリーナ・スルツカヤ • 2004: ユリア・セベスチェン • 2005-2006: イリーナ・スルツカヤ • 2007-2008: カロリーナ・コストナー |