ボーラ (武器)
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ボーラ(Bola)は、複数のロープの先端に球状のおもりを取り付けた投擲武器。2個あるいは3個の丸石または金属球を革紐で繋ぎ、3個の場合は同じ長さの紐で三つ又になるように作る。おもりが石の場合は、皮でくるんで紐を結びつける。
東南アジアが発祥とされるが、イヌイットや南米パンパス地帯の先住民族もダチョウ狩り等の狩猟目的で使用していた。また、スペイン人がヨーロッパから持ち込んだ馬が野馬となって数が増えるとそれらを狩る際にもに石3個のボーラが用いられるようになった他、スペイン人と先住民の子孫で牧畜に従事したガウチョ達は先住民との戦いや内戦の際も武器として使用した。
イヌイットのボーラは主に野鳥を捕獲することを目的としている。小形動物の狩猟用はケラウイタウティンと呼ばれる。
南米では2つ球のボーラをソマイ、3つ球のボーラをアチコと呼んでいる。
ボーラに相当する、日本の伝統的な分銅鎖系武器は、微塵と呼ばれている。直径4センチほどの中央の輪に、長さ35センチほどの3本の分銅鎖が付いた特種武器で、先端の錘は2.5センチ程度のものがある。殴った相手を木っ端微塵に出来ることから、この名が付けられたとされる。
[編集] 使用方法
ロープのうち1本を持ち、頭上で振り回して十分に加速が付いたところでロープを放し、標的に投げ付ける。また、投擲武器としてではなくロープを持ったままおもりを回転させて相手に叩き付ける打撃武器としても使われる。
微塵は、間合いの取り方に応じて使い方が異なる。近距離では、中央の輪を持ち、3つの分銅が敵を打つ形となる。中距離では、1本または2本の分銅を持って振ることで、相手の急所を狙うことも出来る。遠距離の相手には、3つの錘が広がるように投げれば、3本の鎖が首や足に搦み付く。暴漢捕縛目的で使われるゴムの錘が付いたものは、離れた距離から安全に相手の動きを止めることが出来る。また、縛る目的で使うこともできる。
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