ホンダ・CBR250R
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ホンダ・CBR250R(シービーアールにひゃくごじゅうアール)とは本田技研工業より1987年から1989年にかけて発売されていたCBRシリーズの249ccモデルのオートバイである。
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[編集] 概要
[編集] MC17(前期モデル)
MC17・CBR250Rは1986年4月に発売されたMC14・CBR250FOURにタイプ追加という形で、1987年3月に発売されたモデルである。
フルカバード・フェアリングを装着し、後部シートが跳ね上がった形状の前後分離式シートが採用されたその姿は、MC14・CBR250FOURに比べてよりスポーティな外観となった。
リアフォーク・ステップ廻りを軽量化し、前輪にディスク・ブレーキの装備、後輪をディスクブレーキとした事で、制動力とコントロール性を向上させ、
エンジンはキャブレターのボア径拡大と排気管の大容量化、吸排気の効率化、レッドゾーンを18,000rpmへと引き上げるなど性能の底上げが図られている。 また、サブネームにハリケーンの名を冠しており、当時の流行であった過激さも強調されている。
[編集] MC19(後期モデル)
MC19・CBR250Rは1987年3月に発売されたMC17・CBR250Rを1988年5月にフルモデルチェンジして発売したものである。車名こそ変更がなかったものの、実質的には別物へと進化している。MC17がハリケーンだったためハリケーン-2とも呼ばれる。
主な変更点にヘッドライトのデュアル化(60/35Wx2)、異形5画の目の字断面のアルミツインチューブフレームの採用、リアタイヤの極太化(140/70-17)、エアクリーナの大容量化(6L)、キャブレターの大径化などが挙げられ高性能化が進んだ。 リアサブフレームの工夫によって低シート高(720mm)となった。
250ccのCBRの中では唯一の燃料ポンプを採用している。これが故障してしまうと、ガソリンをキャブレターまで送れなくなりストールするという症状が起きたりする。こういう症状が出ると燃料ポンプを交換するしかない。
なお、前輪ブレーキが310mmの大径シングルディスク化されており、小径ダブルディスク並の制動力を備えつつメンテナンス性の向上とコストダウンを狙ったが、スポーツを謳う車両にシングルディスクではやはり不評であったのか、後継機のMC22・CBR250RRでは再び、さらに制動力を増した、やや大径のダブルディスクへと変更されている。尚MC19の3本スポークのキャストホイールはMC20 VT250SPADAと共通の物である。
また外観はヘッドライトのデュアル化と同時にミラーをアッパーカウルに装着し、トリコロールカラーの採用でレーサーレプリカ風味のスタイルに変わった。翌年の1989年には光沢の深みが増したパールホワイトカラーが追加され、塗装面での進化が伺える。なお1989年モデルではハリケーンのサブネームが無くなっている。また、1989年にウィングのロゴが変更されており、タンクのウィングのロゴが変更されている。