ホロゴン
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ホロゴン(Hologon )はカール・ツァイスのエルハルト・グラッツェルによって発明された超広角レンズ。
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[編集] 概要
歪曲収差がほぼ完璧に補正されている。シンプル、しかし第2群レンズに切り込みを入れて固定絞りを設けるという大胆な構成.また絞りに対してほぼ対称なレンズ構成である。レンズ後端からフィルム面までの距離が短く一眼レフカメラでは使用することができない。名称の由来はホロス(古代エジプトの神)とゴン(角度)から来ている。
[編集] 製品一覧
[編集] コンタレックス(Contarex )用
- ホロゴン15mmF8 - コンタレックスシリーズのホロゴンウルトラワイド(Hologon Ultra Wide )というカメラに固定装着されたレンズ。このカメラには画角の広さ故に手が写り込むのを防ぐため手の位置を規定するハンドグリップが設定されていた。
[編集] コンタックスG(CONTAX G )用
コンタックスGも参照
- ホロゴン16mmF8(1994年発売) - カール・ツァイス製。中央エレメントの固定絞りに関しては接合面に蒸着で形成する方法が採られている。グラデーションフィルターが付属するのはレンズ自体の周辺光量落ちを補正するためではなく光量調整のためで、通常のNDフィルターでの光量調整では周辺の光束が斜めに通過することになり周辺光量が落ちるからとされている。ただし実写を見る限りグラデーションフィルターを掛けた方が周辺光量落ちは少ない。現実的な価格で購入できるホロゴンは今の所このコンタックスG用のみ。Gシリーズ関連製品の大部分は京セラが日本で製造しているが、ホロゴンのみドイツのカール・ツァイスで製造された。
[編集] ライカMマウント
- ホロゴン15mmF8 - ホロゴンウルトラワイドのレンズがライカMマウント化され単体販売されたもの。多くは売れず、結果として稀少なため現在では非常に高価である。ただライカMマウントはホロゴンの要求するピント精度を満たしていないという意見もある。