ブラザー・ベア2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ブラザー・ベア2』(BROTHER BEAR 2)は2006年8月23日に発売された『ブラザー・ベア』の続編となるOVAである。
目次 |
[編集] 概要
この作品はブラザー・ベアの続編であり、一部のキャラクターや世界観の設定、愛について書いている所は前作と同様である。 前作は主人公の少年が熊として暮らしていくうちに熊としての思いを知っていき、最終的には小熊への愛情を持つという兄弟愛に近い愛を描いているが、今作はその少年が幼馴染の少女に引かれ、その少女も引かれていくといういわば男女の恋愛を描いている。 また、前作と比べると主に作品前半を中心にコメディ色が強く、又ところどころに前作を思い出させるシーンがあるのも特徴である。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
一頭の熊となり、森で小熊のコーダと幸せで楽しい暮らしをしていたキナイ。そんなある日、キナイの幼馴染であるニータという女性がやってくる。ニータによると、昔キナイにもらったお守りをもらった場所で燃やさなければ結婚することができないという。グレイト、スピリットの力を借り、熊となったキナイと話す能力を持ったニータとキナイ、そしてキナイと離れたくない一心で彼と旅を共にするコーダ。果たして二匹と一人に待ち受ける運命とは・・・
[編集] キャラクター
- キナイ(声優:パトリック・デンプシー/田中一成)
- 前作、ブラザーベアで熊を殺したために熊の姿に変えられた青年。前作のラストで熊となってからは森でコーダとともに暮らしていたようである。さまざまなベリーがあるというクロウベリー、リッジに行く途中で幼馴染のニータと出会い、ニータにかけられた魔法を解くための旅に同行することとなる。旅が進むにつれてニータとの中は次第に深まっていき、一時はコーダとの中に影響を出すまでになった。その後、コーダとは和解し、ニータと3人のたびを続けたものの、結局離れることとなる。しかし、ニータを追って人間の村に行ったコーダを助けるために人間と戦った際にニータとの愛を再確認し、最終的には彼女と結ばれる。なお、今回、人間の姿は子供のころ、ニータと一緒に遊んだときの回想シーン以外でてこない。又、人間に戻りたいとも思っていないようである。(一回だけニータに戻りたいといっているが、「本物の熊の穴の掘り方を教えてやる。」「人間だったころの記憶は懐かしいとは思う。でもコーダ、お前とは絶対に離れない。お前はたった一人の大切な弟なんだから。」「ニータ、僕は戻れない」など、自分が熊であることを認めているセリフがあることから、このセリフは言葉の綾と思われる。)
- コーダ(声優:ジェレミー・スアレス/池田恭祐)
- 前作、ブラザーベアでキナイとの間に硬い心の絆を結んだ子熊。前作のラストからずっとキナイとともに暮らしていたようである。キナイとともにクロウベリー、リッジに行く途中でニータと出会い、キナイと離れたくない一心で旅をすることとなる。
- キナイとニータが仲良くなっていくにつれて自分が仲間はずれにされていき、ついには絆を壊れかけさせている原因であるニータに対して悪態をつくまでになってしまうがキナイの「お前は大切な弟だ、絶対に離れない。」という言葉と抱擁により絆を取り戻す。しかし、キナイがニータのことを思っていると気づいていたコーダはグレイト・スピリットに「ママ、僕は平気だからキナイを人間に戻してあげて。」とキナイに内緒で頼む。そしてニータを追って人間の村に行く。そして、キナイの幸せを考え、キナイとの別れを決意するものの、結局は3人(3匹?)で幸せになる。なお、キナイとコーダがクロウベリー、リッジに向かった日の眠る際にコーダが「半年も冬眠していた。」といっているため、前作から少なくとも半年以上はたっているということになる。(また、キナイも初の冬眠を経験したことになる。)
- ニータ(声優:マンティ・ムーア/甲斐田裕子)
- キナイの幼馴染。キナイからもらったお守りのせいで結婚できないということを知った彼女はそのお守りを燃やすためにキナイとともに旅をすることとなる。しかし、関係を絶つこのたびが二人の関係をますますちかづけさせていく。そしてお守りを燃やすがキナイのことが忘れられずにいた。最終的にはキナイの「ニータ、僕は戻れない。」という言葉に対し「私が変わる。」といい、キナイを人間に戻して欲しいというコーダの願いを聞こうとしてその場に現れたグレイト・スピリットの力でキナイと同様に熊に変身し彼と結ばれる。その後、彼と結婚式を挙げている。(なお、この結婚式はニータの村で行われていたものであり、熊の結婚式に人間の作法が使われたということになる。又、なぜかキナイとコーダの仲間である熊たちやストーリー中で登場したほかの動物たちもいて二人を祝福していた。)その後、滝に書かれた子供のころの落書きが変化したことから、二人が人間に戻ったことはないと考えられる。
- 前作に引き続いて登場するヘラジカ兄弟の兄。前作同様弟との漫才のような掛け合いをする。今回は弟ともどもメスのヘラジカの心を射止めようとしている。そのための作戦でキナイに協力を頼むこともある。最終的には弟とともに射止めたようである。
- 前作に引き続いて登場する ヘラジカ兄弟の弟。今回は兄ともどもメスのヘラジカの心を射止めようとしている。兄と同様、最終的にはメスのヘラジカの心を射止めたようである。
タグ (声優:マイケル・クラーク・ダンカン/郷里大輔)
- 前作に引き続いて登場するサーモンランの熊をまとめる大柄の熊。 キナイに恋愛について語る。タグにも彼女がいる。なお、前作とは体の毛の色が違う。
[編集] スタッフ
- 監督 ベンジャミン・グリュック
- 製作 ジム・バランタイン キャメロン・ベイツ
- 脚本 リッチ・バーンズ
- アート、ディレクター メアリー・エリザベス・ロカテル