フレーザー島
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フレーザー島 |
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フレーザー島の海岸 | |
(英名) | Fraser Island |
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(仏名) | Ile Fraser |
面積 | 166,283ha |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | 自然遺産(7),(9) |
登録年 | |
拡張年 | |
IUCN分類 | II(国立公園) |
備考 | |
公式サイト | ユネスコ本部(英語) |
地図 | |
フレーザー島(Fraser Island)はオーストラリア・クイーンズランド州にある島で、世界でもっとも大きな砂島である。1992年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。島はブリスベンから北に約200㎞の所にあり、南北175m、幅25㎞の広域な砂の地帯を形成している。島の最高高度は260mである。なお島全域は、グレート・サンディー国立公園として国立公園に指定されている。
目次 |
[編集] 概要
島は一般にも公開されており、観光客は海辺でのキャンプを楽しんだり、クジラの出現を見たりすることが出来る。しかし、島の一部は自然環境の回復のため立ち入りが制限されている。
フレーザー島にある淡水湖は世界で最も透明度の高い湖のひとつである。有名な湖としてマッケンジー湖が上げられる。この湖も観光客のレジャースポットとなっている。砂が石英であり、髪、歯、宝石などの洗浄には非常に適切であるが、水自体が酸性であるために肌には良くないとされる。石鹸やサン・オイルの使用はもとより、ここでの排尿は湖の透明度を下げるので慎むべきである。
島にあるエリー川は非常に良いレジャースポットであるが、近年のサイクロンの進路の変化により、現在は閉鎖されている。しかし、今でもエリー川への遊歩道は残り、ハイキングを楽しむことが出来る。なお、エリー川の南側では携帯電話の使用が可能である。
島には野犬(ディンゴ)もおり、この野犬を守るため人間に飼われている犬の島への持ち込みは禁止されている。
島の元々の名前はバッチュラ族によるクガリ(K'gari)である。クガリはパラダイスを意味する。入植者である西洋人がこのバッチュラ族を退けたため、現在ではすでにこのアボリジニ集団は消滅した。
ちなみに、フレーザー島の名前は、キャプテン・ジェームス・フレーザーの妻でエリザ・フレーザーが乗船していたスターリング・キャッスル号が難破しこの島へ流れ着いたのが由来であるとされる。エリザはイングランドの旅行家であった。しかし、この話には様々なバージョンがあり、どれが正確な情報であるか分かっていない。
[編集] 登録基準
この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
- (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- (9)陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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