フォーラの森砦
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『フォーラの森砦』(フォーラのしんさい)はテーブルトークRPG(TRPG)『セブン=フォートレス』のリプレイ作品。リプレイの執筆はゲームマスター(GM)でもある菊池たけしが担当している。イラストはぽぽるちゃが担当している。
ゲーマーズ・フィールド誌4th season Vol.2(1999年11・12月号)から6th season Vol.2(2001年11・12月号)に全12回で連載され、後にゲーム・フィールドや富士見書房から単行本としてまとめられた。
『リーンの闇砦』に続く「砦シリーズ」リプレイ第四弾として発表された。使用システムは『セブン=フォートレス Advanced』だが、リプレイ後半は拡張ルール『セブン=フォートレス EX』が導入されたこともあり、前半と後半ではまるで別のリプレイであるかのように雰囲気が異なっている特殊な作品でもある。
サブタイトルは「王女とゆかいな仲間たち」。
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[編集] 概要
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『フォーラの森砦』は『セブン=フォートレス Advanced』の舞台となっている時代「七紋章紀」を背景とした初のリプレイシリーズである。高度な魔法文明が失われ、クリーチャーホールから湧き出る危険な冥魔がうろつくこの時代は、今までのリプレイで描かれていたような派手な雰囲気とはまるで異なる世界観を持つ。そこで、『Advanced』の基本である「地に足がついた冒険感覚」を紹介するために企画されたのが『フォーラの森砦』である。
実際、リプレイの当初はコンセプトの通りにあまり派手すぎないレベルのダンジョンアドベンチャーをメインに展開されていったが、リプレイの中盤より雰囲気ががらりと変わり、砦シリーズ定番の「世界の危機」を巡る話となりダンジョンも登場しなくなる。これは、『Advanced』で派手な物語を再現するための拡張ルール『セブン=フォートレス EX』が発売されるに至り、『フォーラの森砦』の物語をEXのプレストーリーとして路線変更したためである。
リプレイ中のゲームシステムのバランス面では『Advanced』の製品版を使っているため、これまでの砦シリーズよりも高い安定性を持っているが、『リーンの闇砦』と同じくプレイヤーキャラクターの1人にハウスルールを適用しているためにそこで若干の荒れが見える。また、リプレイ終盤は『EX』のEXパラメーターのルールが導入されたため、旧来の砦シリーズリプレイのようなパワーインフレが激しいバランスに立ち返っている。
[編集] あらすじ
七紋章暦005年、世界中に開いた「クリーチャーホール」の影響でラース=フェリアの各地には冥界の魔物たちが出現するようになった。
ここ、フォーラ地方でもクリーチャーホールによる被害は激しかった。特にクリーチャーホールから湧き出た冥界の瘴気により緑豊かな森が「魔の森」に変貌するという事件は重大なものとなり、多くの村や町が魔の森に飲まれて消えていった。しかも魔の森は今でもゆっくりと拡大しつづけているのだ。
「魔の森」に飲まれて滅亡寸前であるグリューナ国の王は、魔の森を浄化する手段を探すべく、王女の「ティエル」とメイドの「シア」に魔の森の探索の任を与えた。リプレイ史上屈指の小心者のへたれ勇者「ヒュウガ」と、女好きの堕落騎士「ザーフィ」を仲間に迎えた一行は、魔の森の探索行へでかけることになる。ダンジョン化した森や、森の奥にある遺跡などをいくつも攻略していった一行は、いつしか魔の森に隠された真実を知ることになり、否応なく世界の危機に巻き込まれていくことになるのである…。
[編集] 登場人物・用語
[編集] プレイヤーキャラクター
プレイヤーによって操作するキャラクター。PC。名前の横にカッコで記述されているのはプレイヤー名である。キャラクタークラス矢印つきで複数かかれている場合は途中でクラスチェンジしたことを表す。属性についてはスラッシュをはさんで左側が第一属性、右側が第二属性となる。
- ヒュウガ=アライアス (田中信二)
- キャラクタークラス : エクセレントウォーリアー
- 属性 : <幻> / <炎>
- 解説 :フォーラ地方の一角、湖のほとりに立つ小屋[1]で余命幾ばくもない妹と二人暮らしをしている14歳の少年。とても小心者で臆病であるが妹のサシャのためなら勇気を振り絞ることができる。
- 父親は灼熱騎士団に所属していた英雄で、幼い頃は自分も勇者にあこがれる熱血少年だったが、ある時に謎の人物に「小心者になる呪い」をかけられたことにより、臆病な性格になってしまった。[2] 呪いを表現するためにヒュウガには「恐ろしい状況になったときに精神力ジャッジに成功しないと逃げ出す」というハウスルールが特別に適応されている。
- 妹のサシャの病気を治すことのできる「霊薬リーフ」をグリューナ王から譲り受けることを条件に、魔の森探索行に加わる。
- 実はヒュウガは生まれながらにしてその魂に「星降る夜の王エンディヴィエ」の魂が同化している。このエンディヴィエの魂を目覚めさせるために魔人ファラウスは暗躍し、最終的にはエンディヴィエの魂が半覚醒してしまう。大魔王の意識に侵食されつつあるヒュウガが最後にとった行動はティエルの手によって討たれる事であった。そして、「蒼き弓」の能力により人間としての部分だったヒュウガの肉体は無傷だったものの、魂を失い廃人と化してしまう。なお、「シェローティアの空砦」の予告ではサシャの目の前で彼らしき人物が立ち上がる後姿が描かれており、復活を示唆されている。
- ティエル=グリューナ (ぽぽるちゃ)
- キャラクタークラス : ディバインウォーリア
- 属性 : <森> / <空>
- 解説 :魔の森の侵食により滅びつつあるグリューナ国の17歳の王女。魔の森を浄化する方法を探すことを父王より命ぜられ、探索行へと出奔する。
- リプレイ中は物凄い無口として描かれている。これはキャラクターが無口なのでなく、プレイヤーが緊張してゲーム中にあまり発言できなかったためらしい[3]のだが、そのせいで「物静かな女性」というイメージが強く出るキャラクターとなった。
- 無口ではあるものの決断力はズバ抜けており、物事の判断に逡巡することはほとんどない。
- リプレイ中盤で、守護天使の力が込められた「蒼き弓」を継承したことで否応なく大きな事件に巻き込まれていくことになる。
- ヒュウガの自我が大魔王の意識に侵食されだすと同時に、「蒼き弓」を継承したティエルの自我も守護天使の意識に侵食されだし、ヒュウガを抹消する衝動が沸くようになる。最終的に彼女は天使の意識をおさえつけるが、人としての自分自身の意思として改めてヒュウガを討つことを決意するに至る。なお、『リーンの闇砦』では幼少時の彼女が登場しており、ファラウス達に人質に取られるという事件が発生している。そのため、ファラウスとは面識がある。
- シア=ユウラ (久保田悠羅)
- キャラクタークラス : エクスプローラー
- 属性 : <空> / <幻>
- 解説 :ティエルに仕えるメイド。14歳。眼鏡とメイド服がチャームポイント。
- うぐぅ、うにゅ~、あう~、だのという頭のゆるそうなことばっかり発言する小娘だが、実はかなり計算高く、ダンジョン探索や戦闘ではパーティーの司令塔として活躍する。また、ダンジョンにおいては罠の見極めといったエクスプローラーのスキルが必須であるため、彼女の役割は必然的に大きくなる。
- だが行為判定のダイス目がなぜか異常に悪く、せっかくの計算やら罠判別の判定やらがファンブルで全て瓦解するというのがお約束のパターンになっている。通称「ファンブルメイド」。
- ザーフィ (遠藤卓司)
- キャラクタークラス : ヘビーウォーリア
- 属性 : <氷> / <炎>
- 解説 :アルセイルからの亡命騎士で、通称「不凍湖の騎士」[4]。26歳の男性。頭のバンダナがトレードマーク。
- 騎士道的ロマンに生きる男で、ハードボイルドを気取っている。また、美しい淑女との熱いロマンスというものに憧れており、自分にロマンを感じさせてくれるような高貴な女性を護るための騎士になりたいと放浪の旅を続けている。ただし、高貴な女であってもガキには興味はない。
- 元々はアルセイル地方の女王であったユーフォリアに仕える「旧・氷魔騎士団」の一員で、七導王に仕える現在の新生氷魔騎士団とは対立している。にも関わらず、アルセイルの貴族の淑女(人妻)に手を出そうとしたために氷魔騎士団から追われてしまい、アルセイルを出奔するハメになってしまった。現在はティエル王女を仮の主として彼女のために働いている。戦闘では主戦力として活躍するが、魔法への耐性が低すぎるのが泣き所。
[編集] ノンプレイヤーキャラクター
- サシャ=アライアス
- ヒュウガの妹。13歳。幼い頃より不治の病に犯されており余命いくばくもない。リプレイに登場するシーンでは良く吐血して死にかける。自宅の内壁がどす黒い色なのは、全て彼女の吐血した跡らしい。
- 両親はすでになく、ヒュウガがサシャの面倒をみている。ヒュウガはグリューナ原産の「どんな病気でも治す霊薬・リーフ」を受け取ることを条件にティエルの探索行に参加した。ただし、グリューナ王は「明確に大きな成果をみせるまではリーフは渡せない」としていわばサシャを人質にする形でヒュウガをこきつかっていた。なお、ヒュウガが冒険している間はグリューナ城でメイドたちによって看病されていたようである。
- 兄思いの性格で、自分のせいで兄が苦労していることに心を痛めている。
- 実はサシャの寿命はすでに尽きており、彼女の魂は天に召されている。現在、彼女の生命を保っているのは魔人ファラウスが捨て去った「善の魂」であり、それゆえにファラウスとサシャは生命がつながっている。ファラウスを殺すことはサシャを殺すことにつながるため、サシャの存在はファラウスにとってのヒュウガに対する切り札になっていた。逆にサシャが死ねば「善の魂」も消滅する為、ファラウスの力は大きく減ずることになる。終盤においてファラウスに拉致され、PC一行に対する抑えとして利用されてしまう。自分のせいで兄が苦戦するのを見て取った彼女は自分の胸を短剣で突き自害。死亡したかと思われていたが実は生存しており(ファラウスが助けたと考えられる)、エピローグでグリューナ王から霊薬リーフを十年分渡され、病も快方に向かっており、廃人になってしまったヒュウガの世話をして暮らしている。その後、続編『宝玉の七勇者』の主人公となる。なお、本作では病弱で可憐なヒロインだが、『宝玉の七勇者』での暴れっぷりからヒュウガよりも遥かに強いと言われている。『シェローティアの空砦』の予告にて、彼女の目の前でヒュウガらしき人物が立ち上がる様子が描かれている。
- パセリ
- ティエルのペット。「サイレントキラー」と呼ばれる巨大カマキリのモンスターである。元々は森の近辺にある村を襲っていた怪物で第一話のラスボスであった。PCたちはグリューナ王からの依頼でサイレントキラー退治に森の奥へと入っていくのだが、最終的にティエルが持つ特殊能力《属性能力[神-森]》の力で仲間として服従させてしまった。結構な強さをもつクリーチャーだったためPCたちには重宝されたようだ。
- グリューナ王
- ティエルの父。すでに壮年の域に入った男性で、父親というより祖父に近い。年をとってからできた子供なためかティエルを溺愛している。
- ティエルの前では好々爺の印象を見せるが政治面では冷徹な所も見せる。
- なお、若い頃に使っていた愛剣が登場するが、シアが借金返済のために断りなく売ってしまい、落ち込んでいた[5]。
- ヒュウガやサシャの真実を知っており、ヒュウガが魔王として覚醒しだした時は暗殺部隊を差し向けている。ティエルに「蒼き弓」を持ち帰らせたのも、ヒュウガにもしものことがあればティエルにヒュウガを討たせるためであった。
- 謎の仮面魔導師
- 幼い頃にヒュウガに「小心者の呪い」をかけた謎の男。森の探索行の仲間になったヒュウガの前に再び現れ、自分に協力するように恫喝を行い、しつこく付きまとう。
- その正体は前作『リーンの闇砦』で生死不明となっていたファラウスである。前作において「魂を吸い取る短剣」に善の魂を吸い取られたため今では完全な悪の魔人と化している(前作最終回でアイラを助けようとしたのは、わずかに残っていた善の魂のカケラのせいだったが今はそれも消えている)。彼がヴェイラーの爆発から助かったのは、ヴェイラー破壊のためにPCとは別に潜入していた灼熱騎士団の騎士(ヒュウガの父親)に助けられたからである。ファラウスは命を助けられたことと引き換えに、短剣に封じ込められていた自分の「善の魂」を騎士の娘(サシャ)に移植し、娘の命をながらえさせた。そのときにヒュウガとも出会い、彼が魔王エンディヴィエを封印している魂の持ち主であることに気づき、時が来たときにそれを目覚めさせるべく影からヒュウガの動向をずっと見守っていたのである。ヒュウガに「小心者の呪い」をかけたのは魂が目覚める時期になる前に無謀な冒険をして死なれると困るからであった。
- ルシア=トゥエル・ウィル=エクサージュ
- グリューナの隣国にあたる軍事国家「ラグシア新皇国」の女帝。14歳という若年であるが、王族としての強いプライドを持ち、国と民を護ろうとする意思は強い。森を傷つけずに浄化する方法を当てもなく探しつづけているグリューナ王を現実を見ていない理想家として糾弾しており、魔の森を焼き払うことでかつての自然を取り戻す計画を進めている。
- 勝気で強引な性格をしており、どんな目にあっても自分の信念を曲げようとはしない頑固者。また、子供扱いされることを極端に嫌う。
- ザーフィを気に入り自分の騎士として取り入れようとするが、小娘であることを理由に袖にされている。その反動もあってか以後ザーフィに強い執着心を見せるようになる。
- リプレイ後半ではグリューナの意向を無視して魔の森を焼き払うためにグリューナへと強引に進軍を行った。
- リ=ラスィ=シェフィールド
- 魔の森に住む賢者、という役割で登場。
[編集] その他の登場人物・用語など
- グリューナ族
- グリューナ国に住む住民たちのこと。森と共存する民であり、森が瘴気に侵されて「魔の森」になった現在も土地を棄てることができずにしがみついている。「魔の森」を浄化し元の恵みある森に戻すことが悲願である。
- クリーチャーホール
- 世界の各地に存在する八つの巨穴のこと。十六王紀の末期、宝珠戦争の混乱期に突如出現した。穴の中は冥界とつながっており、冥魔をはじめとする魔物たちが無数に這い出てくることからクリーチャーホールと呼ばれている。クリーチャーホールからは魔物が出てくるだけでなく冥界の瘴気が常に漏れ出しており、人間の住む世界を汚染しつつある。
- 魔の森
- フォーラはかつては自然の恵みの豊かな国であったが、森の奥に9つ目のクリーチャーホールが開いたことで冥界の瘴気が森にたまり、森は「魔の森」へと変貌してしまった。魔の森は拡大をつづけ人里を飲み込み、今やフォーラ地方全域をも飲み込もうとする勢いである。魔の森への対策の方針の違いで、グリューナとラグシアは対立をすることになる。
- 実は、フォーラの森はクリーチャーホールから湧き出る瘴気を閉じ込める防波堤として機能している。魔の森の拡大をほうっておいても大変なことにるが、森を焼き払ってしまうと瘴気が拡散してもっと大変なことになってしまうのである。今作ではルシアによる森の焼失計画が仇となり冥界の瘴気が活性化し、封印されていた魔王エンディヴィエの「翼」がクリーチャーホールより出現した。
- 蒼き弓
- グリューナの森にある「禁断の地」の祠の中に安置されている天界の武具。森の守護天使ラプンツェルの加護をもつ弓である。グリューナ王によってこれを回収することを命じられたPC一行は弓の番人であるスピリット・オブ・ナイトと死闘の上、勝利する。
- このときにスピリット・オブ・ナイトが語ったことによると、蒼き弓はクリーチャーホールの拡大を封じている閂のようなものであり、これを持ち帰るとクリーチャーホールが活性化するということであったのだが、グリューナ王は弓を回収した真意については語ろうとしない… リプレイ中盤以降はティエルのメイン武器になる。
- グリューナ王がクリーチャーホール拡大の危険を冒してまで蒼き弓を回収したのは、ヒュウガの魔王への覚醒の時期が近いと予想したためである。かつて魔王エンディヴィエを砕いた七つの天使武器の一つである「蒼き弓」ならば、魔王の復活を阻止できると踏んだのだ。そして、王の目論見どおり、蒼き弓に眠る守護天使の力はティエルを拠り代として覚醒を始めることになる。
- 星降る夜の王エンディヴィエ
- 古代文明時期に地上に現れたラース=フェリア史上最凶最悪の魔王。このときは守護天使たちによって肉体を5つに分断されて封印されて世界の破壊は避けられたが、世界中にクリーチャーホールが開いた影響で、この魔王が復活をとげるという予言がラース=フェリアにもたらされている。各国は魔王の出現に対応するために秘密裏に準備を行っており、グリューナもその例外ではない。
- 今作では封印されていた魔王のパーツの一つのうちの「翼」が登場する。
- 肉体は5つに分けられ封印されたが、魂だけは物理的な封印ができなかったため、人間の魂の中に封印された。魔王を封印する役目をもつこの魂は転生を繰り返しており、この時代にその魂をもって現れたのがヒュウガなのである。
- フォーラの森砦
- リプレイのタイトルにもなっている「フォーラの森砦」はこの世界に存在する古代の「七つの砦」の一つ。魔力を凝縮できる効果があり強大な儀式魔法を使うときに良く使われる。リプレイでは魔王の「翼」が砦に取り付き魔力を吸い上げ復活を遂げたという演出にのみ使われており、砦シリーズリプレイの中でも最も存在感の薄い砦になってしまっている。
[編集] 『セブン=フォートレス EX』との関係
『フォーラの森砦』は単体の作品として見た場合は若干消化不良な部分が残る物語である。最終回間際でいくつもの伏線が突如ばらまかれ、今後更なる大事件が起こる予兆を語りながらも、それらを解決せずに物語は終了している。いわば、連載漫画の打ち切りに近い終わり方になっているともいえる。
しかしこれには理由がある。#概要でも前述した通り、このリプレイは『セブン=フォートレス EX』で描かれる物語のプレストーリーとしての立ち位置がある。そのため、これから起こる大事件を解決するのはあくまで『EX』をこれから遊ぶ全国のユーザーのプレイヤーキャラクターたちであり、『フォーラの森砦』のプレイヤーキャラクターは前座に過ぎないのである。そのため、更なる大事件の予感を提示する形で終わってしまっているのである。
リプレイ本編でも最終話にあたるセッションでは『EX』のルールが適用されている。なので最終話だけPCたちのパワーがやたらインフレ気味になっている。[6]
なお、連載終了後に『フォーラの森砦』の後日談として『宝玉の七勇者』というリプレイが単行本の書き下ろしとして掲載された。こちらは『セブン=フォートレス EX』を完全な形で使用したリプレイになっており、EXの物語に関係するネタも『フォーラの森砦』以上に頻出する。
[編集] 脚注
- ^ アルセイルの氷砦のミドリも同じような小屋に住んでいたため、プレイヤーに「フォーラの湖のほとりの小屋?それって…(笑)」と突っ込まれていた。
- ^ これは『Advanced』の性格決定表で「かつては勇敢だったが今は小心者」という性格になったことからプレイヤーが考えた設定であり、GMが与えた設定ではない。「小心者の呪い」というかなりおかしなものを生かすためにGMが四苦八苦する姿もリプレイ中ではよく見られた。
- ^ 文庫版上巻のイラストレーターあとがき参照。
- ^ 元ネタは「湖の騎士」ランスロット。ザーフィのプレイヤーの抱くランスロット像はかなり歪んでいる部分が有り、それを元に後述の「人妻に手を出し、決闘で身の証を立てようとしたが敗北、他国に亡命した」というザーフィの設定を作り出している。
- ^ どうもシナリオに関わるものだったらしく、GMが絶句している。
- ^ 実はリプレイのために行われたゲームセッションでは、それ以前にも一度だけ『EX』のルールを導入したプレイが行われている。それは第4話と第5話の間であり、ゲーマーズ・フィールド誌の連載では第七回にあたる時点である。ただし、このときのセッションの様子は単行本では全て削られており「幻のエピソード」となっている。実はこのときのセッションはGMのきくたけがネタを全く用意できていなかったために、お茶を濁す形でまだ開発段階だったEXのテストプレイを行ったというものであり、その時のセッションがその後のストーリーに全く絡まないイベントしかなかった事と製品化されたEXがこのときのセッションえ使われたルールと全く異なる事から、読者の混乱を避けるためにこの回の掲載が見送られたのである。なおこのときのリプレイはゲーマーズ・フィールド誌 5th Seson Vol.2に掲載されている。
注意:以降の記述でフォーラの森砦に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] 作品一覧
- フォーラの森砦 (ISBN4-907792-32-8 / B5判サプリメント / ゲーム・フィールド)
- 2002年発売。リプレイ本編に加えて、後日談リプレイ『宝玉の七勇者』を収録。2007年現在絶版。
- フォーラの森砦 V3 (上・下) (ISBN 4-7577-2102-1 (上)・ISBN 4-7577-2103-X (下) / ファミ通文庫 / エンターブレイン)
- 2004年発売。上記ゲーム・フィールド版の文庫化。『宝玉の七勇者』も収録されてる。
[編集] 関連項目
セブン=フォートレス・砦シリーズ |
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