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フォニックス - Wikipedia

フォニックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フォニックス: Phonics)は、英単語の発音を学ぶ方法のひとつである。英語圏では子供に読み方を教えるための教育方法として用いられている。フォニックスでは例えば「発音 /k/c, k, ck のどれかで書かれる」のように、ある発音がどの文字群と結び付いているかを学び、それらの文字の発音を組み合わせて知らない単語の正しい発音を組み立てる方法を学ぶことができる。

目次

[編集] 英語におけるフォニックス

フォニックスは子供に読み方を教えるために広く用いられている方法である(ただし批判が無いわけではない。後述の#歴史と評価を参照)。子供は通常、5歳か6歳頃にフォニックスを用いて学び始める。フォニックスを使って英文の読書を教えるには、子供が発音と文字のパターンとの対応を学ぶ必要がある。

註:この項目では一般米語(en:General American)における発音を用いる。

[編集] 基本ルール

[編集] アルファベットの原則

言語学的観点では、英語の綴字法は「アルファベットの原則(en:alphabetic principle)」に基づく。すなわち、アルファベットの表記体系において文字は発音を記すために用いられる。例えば単語 pat は、音素 /p/, /æ/, /t/ をそれぞれ表す文字 p, a, t で記される[1]

スペイン語などのいくつかのアルファベット言語の綴字法では発音と文字のパターンとがほぼ一対一に対応しているため、発音するのが比較的容易である。それに対して英語では、綴りのパターンは一定の規則に従うものの、どの発音もいくつかの異なる文字群で表せるため、表記体系は複雑である[2]。結果として英語の綴りのパターンは多岐に渡る。例えば、文字パターン ee はほとんどの場合音素 /iː/ に対応する。しかしその音素は文字 y でも表される。同様に、文字群 oughenough/ʌf/, though/oʊ/, through/uː/, cough/ɔːf/, bough/aʊ/ など、現れる単語によって異なる発音に対応する。

綴りのパターンは一定ではないものの、英語の綴字法について音節構造・音声学アクセントを考慮にいれると、その75%以上が信頼できるようなルール群が存在する[3]

以下、フォニックスのパターン例を示す。

[編集] 母音のパターン

  • 短母音は5種類の単文字 a, e, i, o, u で綴られる母音で、発音はそれぞれ cat/æ/, bet/ɛ/, sit/ɪ/, hot[ɒ], cup/ʌ/ である。「短母音」は実際には短時間で発音されることを意味せず、習慣的名称である。
  • 長母音は単文字母音の文字名と同等で、例えば baby/eɪ/, meter/iː/, tiny/aɪ/, broken/oʊ/, humor/juː/である。ここで「長母音」という名称で教育者が指すものは、音声学者が指すものとは異なる。教室では長母音は「文字名と同じ」と教えられる。
  • シュワーまたは曖昧母音は、ほとんどの単文字母音が当てはまる発音である。例えば lessono など、強調されない発音に現れる区別できない母音で、発音記号 /ə/ で表される。シュワーは理解が難しいため英米の小学校では必ずしも教えられない。しかし一部の教育者は、シュワーは英単語を読む上で重要なため初歩の読み方教育に含まれるべきだと主張している。
  • 閉音節は母音1文字に子音が続くような音節である。単語 button の音節はふたつとも、1文字の母音に子音が続くため閉音節である。従って、文字 u' は短い発音 /ʌ/ となる(2音節目の o は非強勢であるため /ə/ と発音される)。
  • 開音節は母音で終わる音節である。その最後の母音は長母音として発音される。単語 basin では ba- が開母音であり、/beɪ/ と発音される。
  • 二重母音は隣り合ったふたつの母音が融合してできる音声学的要素である。英語では二重母音があり、判り易いものとしては cow/aʊ/boil/ɔɪ/ が挙げられる。長母音のうち /eɪ/, /aɪ/, /oʊ/, /ju/ の4つは二重母音でもある。
  • 母音二重音字は母音を表すのに2文字が使われるような綴りのパターンである。例えば sailai などである。(この sail の例のように)二重音字の最初の文字は長母音として発音されることがあるため、いくつかのフォニックス教授法ではかつて「ふたつの母音が散歩に出たら、おしゃべりするのは初めのひとり」("When two vowels go walking, the first one does the talking.") と教えていた。しかし、反例の多さによりこの伝統はほぼ完全に廃れた。例えば au/ɔː/ と発音する場合や、oo/uː/ または /ʊ/ と発音する場合がこの反例として挙げられる。
  • 母音-子音-Eは1文字の母音が、子音1文字(+"th")を挟んで続く e によって長母音化されるパターンである。例えば bake, theme, hike, cone, cute などが挙げられる(e による長母音化は、themethem, cutecut などの発音をそれぞれ比較するとよく分かる)。単語 meet などの綴り ee はこのパターンの一種と見なされることもある。

[編集] 頻出パターン

  • 子音二重音字は子音の音素が2文字で表されるものである。一般的な例としては、表記 ch で発音 /tʃ/を、ng/ŋ/ を、ph/f/ を、sh/ʃ/ を、th/θ//ð/ を、wh/ʍ/アメリカ英語ではしばしば[4] /w/ )を表す場合が挙げられる。表記 wr/r/ を表す場合や、kn/n/ を表す場合なども、(「無音文字」を含んだパターンと見なされることもあるものの)子音二重音字に含まれる。
  • 短母音+子音の例としては、peek/k/, stage/dʒ/, speech/tʃ/ などがある。これらの発音はそれぞれ、単語の末尾の発音を表すのに2通りの綴りがあり得る。つまり、発音 /k/ は綴り ck または k で、/dʒ/dge または ge で、/tʃ/tch または ch で書かれ得る。これら末尾の発音をどう綴るかは、先行する母音のタイプによって決まる。先行母音が短母音である場合は上記のうち前者の綴りとなる。例えば、pick, judge, match などである。逆に、先行母音が短母音ではない場合には、took, barge, launch などのように後者の綴りとなる。


[編集] サイトワードと頻出単語

  • were, who, you など、上述した規則に従わない単語も多い。これらは見た目で読み方を覚えるため「サイトワード」(en:Sight word)と呼ばれることが多い。サイトワードは通常の規則に当てはまらないため、暗記するしかない。
  • it, he, them, when などの頻出単語はフォニックスの規則に完全に従うものの、教師は生徒にこれらを暗記するよう指導することが多い。頻出単語を知っておくことでより滑らかに読むことが出来るからである。

[編集] 歴史と評価

英語の綴字法が複雑なため、フォニックスを初等教育に用いるべきかについての1世紀以上に渡る論争が起こった。19世紀中盤を始めとしてホーレス・マンに代表される一部のアメリカ人教師は、英語のフォニックスはそもそも教えられるのかについて議論した。そのことが20世紀中盤に広く知られた『ディックとジェーン』(en)の読本により普及し、一般的に使われた "look-say" 法につながった。しかし、1950年代初めにはフォニックスが読み方を教える方法として再浮上した。ルドルフ・フレッシュ(en)による、フォニックスが教えられていないことへの(彼の有名な著作である Why Johnny Can't Read において特に顕著な)批判によって拍車を掛けられ再び有名になったものの、その論議の手法のせいで「フォニックス」と言う名称は政治的イデオロギーと結びつけられた。また、多くの教育者はフォニックスを「基本に帰れ」式の教育学 (en:Back to Basics (education)) と結びつけ忌避した。

1980年代には、"en:whole language" を用いた読み方がアメリカでの議論を一層分極させた。Whole language は、子供が (a) 適切な動機付け(b) 良い文学 (c) 十分な読書の機会 (d) 意味への注目 (e) 知らない単語の読みを決定する糸口となる指導、によって読み方を学ぶという前提に基づいている。whole language の提唱者の一部にとってフォニックスはgetting at the meaningの強調と同義で、単語を細かく分解して組み立て直すことは著者が伝えたいと思う物事とは関係がなかった。whole languageの大半はフォニックスで簡単に組み立てられるものの、whole languageでは文脈に沿って単語を理解することが強調され、発音には少しだけ(通常アルファベット子音と短母音のみ)しか注目されず、発音と文字との個々の対応が強調されるフォニックスとは相容れないものだった。したがって、アメリカにおいてはwhole languageとフォニックスとの二者択一が生じ激しい議論をもたらし、最終的にはアメリカ合衆国議会での委託基準と政府によるフォニックスを扱う2つの委員会とが設けられた。

Beginning to Read: Thinking and Learning about Print (Adams, 1990) という本で著者のアダムズは、フォニックスは生徒が読み方を学ぶのに効果的な方法であり、フォニックスとwhole languageの提言はどちらも正しいと強く主張している。フォニックスはアルファベットの規則を教えるのに有効であり、アルファベットの規則を早い段階で学べば単語を解析する努力から開放されて意味に注力することができ、初等教育においてよりしっかりした理解を得られる。この結果は、whole languageの目指すゴールと一致し、かつ(少なくとも最初の段階は)フォニックスの提言に則っている。

この、「偉大なる議論」("the Great Debate") として次第に知られることになる主張は衰えることがなかった。米国学術研究会議(en, NRC)はどうすれば子供たちに最も効果的に読み方を教えられるかを(教育上の疑問のひとつとして)再調査し、結果を Prevention of Reading Difficulties in Young Children (Snow, Burns, and Griffin, 1998) として出版した。米国学術研究会議の発見はアダムズのものと一致していた。フォニックスは子供に読み方を教えるのに効果的な方法であり、whole language における "embedded phonics" として知られる方法(文脈に便乗してフォニックスを教えるやり方)よりもより有効である。フォニックスは体系的かつ明示的に(難しいパターンが徐々に増えていくように、かつパターンがどのように働くかを明確に示して)教えられなければならないことが見出された。

どのアプローチが最も効果的かを決める最新の企画は全米リーデイング委員会(en:National Reading Panel)によって実施されている(アメリカ国立小児保健発達研究所(en:National Institute of Child Health and Human Developmentアメリカ国立衛生研究所#研究所を参照)、2001年)。その中には、フォニックス(および他の方法)に関する大量の調査がふくまれる。数百の研究を再分析した結果は、学術研究会議の結論を支持するものとなっている:フォニックス抜きの教育や embedded phonics にくらべて、フォニックスは読み方を教えるのに有効である。また、社会的・経済的地位の低い生徒にとって特に有益であることも発見された。


[編集] 脚注

  1. ^ 音素は2つのスラッシュで挟まれた記号として表記される。ウィキペディアでは音素の表記に国際音声記号が用いられるため、pata を記号/æ/で表す(en:IPA chart for Englishも参照)。この方針は標準化と正確さのためである。
  2. ^ Wren, Sebastian. Exception Words, Southwest Educational Development Laboratory. Retrieved from http://www.sedl.org/reading/topics/exception.html, September 30, 2007.
  3. ^ Abbott, M. (2000). Identifying reliable generalizations for spelling words: The importance of multilevel analysis. The Elementary School Journal 101(2), 233-245.
  4. ^ 本来 /ʍ/ であった wh の発音が /w/ に変化する現象についてはen:Phonological history of wh#Wine-whine mergerを参照。一般米語や容認発音を用いる一部の話者が/ʍ/を使っているものの、アメリカではどの地域でも区別する話者の方が少ない。


[編集] 外部リンク

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