ファミリー・コンプレックス (つだみきよ)
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『ファミリー・コンプレックス』は、つだみきよによる漫画。単行本は全1巻。1999年~2000年に「サウス」(新書館)で連載していた。英語版、ドイツ語版も出版されている。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] 概要
美形揃いの家族の中で唯1人、実に平凡な容姿の主人公(次男)の悩みを描くファミリーコメディー。主人公が主役の回以降は、兄・姉・妹の美形ゆえの悩みが描かれた。(ただし妹の場合は容姿とはあまり関係ない面もある)コミックスでは、その後の兄弟や、両親の青春時代の悩みとなれ初めが描かれている。
[編集] 登場人物
- 坂本 秋良(さかもと あきら)
- 主人公。坂本家次男。14才、藤森学園中等部2年。
- 美形な家族の中で、唯一ぱっとしない自分の容姿に引け目を感じていた。誕生日の夜、家族総出でレストランに出かけた際に胸のうちを家族に吐露し、それ以降は悟りを開いたような包括力を表している。
- 兄・春海とは入れ違いに高校へ入学。「坂本様」の弟という事で入学当時から注目されるが、ぱっとしない容姿のためがっかりされる。が、成績優秀・スポーツ万能・采配能力に長けており、人当たりも良いという事で評価はうなぎ上りになる。そのため兄と同じく「坂本様」呼ばわりされる羽目になる。
- 坂本 春海(さかもとはるみ)
- 坂本家長男。17才、藤森学園高等部2年。
- モデルでもやっていそうな長身&美形。容姿のせいか、はたまた生まれ持った魅力のせいなのか、中学時代から友人という存在を持った事がない。周りにいるのは「友人」ではなく「下僕」。
- 弟・秋良を溺愛しており、ブラコンの気が多分にある。秋良と外出中に下僕連中と出会い、騒動を起こした。この事件がきっかけで、下僕連中とのわだかまりは解消されたかに見えたが、やはり下僕は下僕だったようで親しい友人はできないまま卒業してしまっている。大学生になっても寄ってくるのは男の下僕志願者ばかりで、悩みの種のようである。
- 坂本 夏流(さかもと なつる)
- 坂本家長女。16才、桜ノ宮女学院1年。
- 美少年と見紛う程ボーイッシュな顔立ちの持ち主。小学時代から、同級生の女子から「理想の男性像」を押し付けられている事を自覚しており、自分は男女どちらにいればいいのか、という悩みを抱えていた。
- ある日、教室内で怪我をした際に、事の流れでクラスメイトの久城祥子と語り合い、彼女に友人になってくれるよう頼む。祥子は初めは拒否したが、夏流に押される形で了承。そのまま中学高校と友人関係を続けている。祥子は家族以外の唯一の拠り所としている存在なので、夏流は過激なスキンシップをする事もままあり、そのため校内では「坂本夏流と久城祥子、デキてる説」がまことしやかに囁かれている。また、夏流シンパの嫉妬心を祥子が一身に浴びる羽目になっている事も追記しておく。
- 坂本 冬姫(さかもと ふゆき)
- 坂本家次女。10才、呉葉小学校5年。
- 人形のように愛らしい美少女。非常に寡黙(ただし、心中では怒涛のような思考を巡らせている)。そのため一歩外に出ると、周りとのコミュニケーションが取れず、クラス内で浮いた存在になっていた。
- 家族との話し合いで、自らの心中を素直に吐露する(心の中の声を実際の声に出す)事に目覚め、そのまま円滑なコミュニケーションを追求している。そのため、最近では別の方向に進化していっており、美人形風から美少年風へと変貌している。読者の中からは今(美少年風)もいいが、前の方(美少女風)も捨てがたいといった声も聞こえる。
- 坂本 英季(さかもと ひでとし)
- 父。41才、職業は建築技師。
- 兄と誤解されそうなほどの若い外見をしている。
- 学生の頃は美少女な外見であり男らしくなりたいと思っていた。女装コンテストの際に七美と知り合い、付き合うことになる。まわりからは「ユリカップル」「ままごと夫婦」と呼ばれていた。
- 坂本 七美(さかもと ななみ)
- 母。41才。
- 妹にすら見える外見をしている。本人は童顔なことにコンプレックスをもっていて大人っぽくなりたいと思っていた。
- 学生時代、女装コンテストで見た英季が男でありながら自分の理想像であったためにたたいてしまう。その後、悩みを打ち明け、そんな外見が欲しいと言った時に英季があげますと言ったことで付き合いだす。40才を越えた今でも女装をさせて楽しんでいる。
[編集] 単行本
- ファミリー・コンプレックス
[編集] 関連項目
- 秋良はクラス委員として主人公たち(亨、裕史郎)と同じクラスとなる。第2巻には『番外編』として坂本家の話が登場する。