ハーヴェイ・カイテル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Harvey Keytel ハーヴェイ・カイテル |
|
本名 | Harvey Johannes Keytel |
---|---|
生年月日 | 1939年5月13日(69歳) |
出生地 | ニューヨーク州 |
国籍 | USA |
ジャンル | 映画俳優 |
活動期間 | 1965年- |
活動内容 | 1965年:舞台デビュー 1968年:映画デビュー |
配偶者 | ロレイン・ブラッコ (1982-1993) ダフナ・カストナー(2001-) |
主な作品 | |
『ミーン・ストリート』『アリスの恋』 『タクシードライバー』 『恋におちて』『最後の誘惑』 『レザボア・ドッグス』『バグジー』 『テルマ&ルイーズ』 『天使にラブ・ソングを…』 『ピアノ・レッスン』 『パルプ・フィクション』 『スモーク』『ユリシーズの瞳』 『ナショナル・トレジャー』シリーズ |
|
受賞 | |
全米映画批評家協会賞 インディペンデント・スピリット賞 |
|
ハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel, 1939年5月13日 - )は、ニューヨーク市ブルックリン出身のアメリカ合衆国の俳優。
目次 |
[編集] プロフィール
東ヨーロッパから移民したユダヤ系の両親の間に生まれる。[1][2]16歳の時にアメリカ海兵隊へ参加しレバノンに出兵。20歳で除隊した後は靴のセールスマンを経てマンハッタンで法廷速記官を務め生計を立てた。友人の誘いで演劇を始めステラ・アドラーとリー・ストラスバーグに師事。
[編集] 俳優歴
オフ・ブロードウェイでの経験を積む一方で、ニューヨーク大学の学生であったマーティン・スコセッシと知り合いスコセッシの長編映画デビュー作品『ドアをノックするのは誰?』で映画デビュー。1967年にはエリザベス・テイラー主演の映画『禁じられた情事の森』に出演している。1973年の『ミーン・ストリート』でも再びスコセッシとコンビを組んだが主演のカイテルは注目されず助演のロバート・デ・ニーロが注目されるという不運に見舞われた。その後も俳優養成学校であるアクターズ・スタジオの入学試験で10年連続の不合格となるなど苦労が絶えなかった。
スコセッシと4度目の共演となった映画『タクシードライバー』で売春宿のポン引き役を演じて話題となった。しかし、1979年公開の映画『地獄の黙示録』の撮影開始わずか2週間後に降板(代役はマーティン・シーン)すると、ハリウッドにおいて敬遠されるようになり徐々に端役しか与えられなくなったため活動の拠点をヨーロッパの映画に移しリドリー・スコットらの作品に出演を重ねて復活のチャンスを地道に待った。1980年代に差し掛かってもありきたりなギャングといったステレオタイプな役ばかりしか演じる機会が無かった。しかし、この頃の経験が後に大きなチャンスをもたらすこととなる。
1991年、カイテルの低迷期に苦楽を共にしたスコットの監督作品『テルマ&ルイーズ』で義理人情に厚い刑事を演じて復活の兆しを見せると同年公開の映画『バグジー』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされた。他にも幾つかの映画賞を受賞。翌1992年には出演と製作補を兼任した『レザボア・ドッグス』で1980年代に経験したギャング役の集大成とも言える演技を披露し映画俳優としての地位を取り戻した。
以降は「暴力的」というイメージからの脱却と、演じられる幅の拡大を求めて出演作品を慎重に選択するようになった。時には全裸も厭わない度胸と長年の経験で培われた演技力で幅広い分野に亘り数多くの作品に出演。また、キャリアを築く過程で幾度と無く辛酸を舐めた経験から資金力や公開の機会に乏しいインディペンデント映画に対して理解を示している。製作総指揮も務めたベトナム人監督トニー・ブイの『季節の中で』では、サンダンス映画祭において史上初のグランプリ・観客賞同時受賞を果たした。
プライベートでは1983年に女優のロレイン・ブラッコと結婚するも、1994年に離婚。2001年、イスラエル人の映画監督兼女優のダフナ・カストナーと再婚した。
[編集] 出演作品
- ドアをノックするのは誰? Who's That Knocking at My Door (1967)
- 禁じられた情事の森 Reflections in a Golden Eye (1967)
- ミーン・ストリート Mean Streets (1973)
- アリスの恋 Alice Doesn't Live Here Anymore (1974)
- タクシードライバー Taxi Driver (1976)
- 世にも不思議なアメージング・ストーリー Amazing Stories (1985) (クリント・イーストウッド監督の一編)
- 最後の誘惑 The Last Temptation of Christ (1988)
- 黄昏のチャイナタウン The Two Jakes (1990)
- バグジー Bugsy (1991)
- テルマ&ルイーズ Thelma & Louise (1991)
- レザボア・ドッグス Reservoir Dogs (1992)
- バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト Bad Lieutenant (1992)
- 天使にラブ・ソングを… Sister Act (1992)
- ピアノ・レッスン The Piano (1993)
- ライジング・サン Rising Sun (1993)
- サムバディ・トゥ・ラブ Somebody to Love (1994)
- パルプ・フィクション Pulp Fiction (1994)
- クロッカーズ Clockers (1995)
- スモーク Smoke (1995)
- ブルー・イン・ザ・フェイス Blue in the Face (1995)
- ユリシーズの瞳 To Vlemma tou Odyssea (1995)
- 真夏の出来事 Head Above Water (1996)
- フロム・ダスク・ティル・ドーン From Dusk Till Dawn (1996)
- コップランド Cop Land (1997)
- フェアリーテイル FairyTale: A True Story (1997)
- バッド・デイズ City of Industry (1997)
- グレイスランド Finding Graceland (1998)
- ルル・オン・ザ・ブリッジ Lulu on the Bridge (1998)
- ホーリー・スモーク Holy Smoke (1999)
- 季節の中で Three Seasons (1999)
- リトル★ニッキー Little Nicky (2000)
- U-571 U-571 (2000)
- 灰の記憶 The Grey ZOne (2001)
- レッド・ドラゴン Red Dragon (2002)
- ナショナル・トレジャー National Treasure (2004)
- Be Cool/ビー・クール Be Cool (2005)
- アーサーとミニモイの不思議な国 Arthur and the Minimoys (2006)
- ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記 National Treasure Book of Secrets (2007)
[編集] 脚注
- ^ H.W. Wilson Company (1994). Current Biography. Michigan: University of Michigan, 293.
- ^ http://rogerebert.suntimes.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/19930117/PEOPLE/11010311