ハヌマーンと5人の仮面ライダー
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『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』(ハヌマーンとごにんのかめんライダー)は、1975年頃にチャイヨー・プロダクションが製作し、タイで公開された映画作品。『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』の続編。日本未公開。
『五人ライダー対キングダーク』からの流用映像とタイでの新撮映像で構成される。またハヌマーンのシーンは『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』からも一部流用されている。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] ストーリー
『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』でハヌマーンにより散々な目にあって死んだ仏像泥棒の3人組の中の1人が悪の組織の大首領によって甦り、前作に登場したヴィルッド博士をさらい、怪人を製造させる。
怪人は5人の仮面ライダーに倒されるものの、新たに怪人製造機で作られた怪人があらわれる。ライダーたちは怪人たちを追う最中、謎の爆発により瀕死の重傷を負ってしまうがハヌマーンに助けられる。
その後ヴィルッド博士や捕まっていた女性たちを助け出す事に成功したライダーたちの前に大首領があらわれ巨大化する。大首領に歯が立たないライダーたちにハヌマーンが助けにやってくる。
ラストシーンは、地獄でさらしになった3人組の仏像泥棒の生首のアップで終わるというすさまじいものである。
[編集] 登場人物
[編集] 白猿ハヌマーンと仮面ライダー
- 白猿ハヌマーン
- この作品では出番が少ない。(仮面ライダーたちを助けるシーン及び大首領との決戦シーンに登場)
- 前作『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』で少年コチャンと分離しているので変身シーンはない。後述の新しい技を使う。
- 仮面ライダー1号
- 専用マシンは「新サイクロン」。
- 仮面ライダー2号
- 専用マシンは「改造サイクロン」。
- 仮面ライダーV3
- 劇中では「ブイサン」と呼ばれている。専用マシンは「ハリケーン」。
- オープニングで最初に登場したり、5人ライダーがバイクで走るシーンでは中央にいたりと主役級の扱いを受ける。本作では他の四人のライダーと合体する超能力を持っており、その力で大首領に挑むが歯が立たなかった。
- ライダーマン
- マスクの作りが浅いせいか、スーツアクターの目が見えていたりしている。専用マシンは、「ライダーマンマシン」。
- 仮面ライダーX
- 『五人ライダー対キングダーク』では主役だが、こちらでは出番が少ない。専用マシンは「クルーザー」。
[編集] 恐怖の秘密組織
- 大首領(キングダーク)
- 女性の血が大好物。等身大から本家並のサイズにまで身体の大きさを変えられるほか、死後の世界にも干渉し死んだ仏像泥棒の1人を生き返らせて幹部にした。ヴィルッド博士を誘拐し、怪人「コウモリフランケン」や怪人製造機を作らせ、最後は自ら仮面ライダーとの対決に挑むものの、ハヌマーンの三叉槍で倒される。武器は、バリアーとメイス(行け!ゴッドマンに出てきたゴッドクラッシュに似ている。)。
- 仏像強盗
- 大首領によって生き返った前作の仏像泥棒の1人。足がとても速い。最期は、塔のふもとで寝ていたところをハヌマーンに見つかり、テレポートパワーで再び地獄に戻され、他の2人と共に処刑される。
- コウモリフランケン
- 日本版の流用シーンのみ登場。5人ライダーのキックで倒される。
- 怪人たち
- 怪人製造機で作られた怪人達。赤いパンツが特徴。それぞれブタ、ニワトリ、バッファローなどに見えるが正式な名称は不明。ハリケーンジャンプで倒される。
- 戦闘員
- マスクが銀行強盗風。
- ドクトル・G
- 日本の流用シーンでタイホウバッファローと一緒に突然一箇所だけ登場した。本来、彼は本来、日本製作の「仮面ライダーV3対デストロン怪人」に出るのだが、本作品の本家の予告編に出てきているため、そのまま使われてしまったのかもしれない。
[編集] その他
- ヴィルッド博士
- 前作でロケット施設の爆発に巻き込まれたが、無事生き延びた模様。仏像泥棒にさらわれ怪人を製作することになる。
- 本作では仮面ライダーと同等の格闘能力を発揮した。
- ヴィルッド博士の恋人
- この作品にのみ登場する新キャラクター。
- 閻魔大王
- 地獄の大王。
- 処刑係
- 包丁を持っている。ラストで、仏像泥棒の首を切断。
[編集] ハヌマーンの新しい技
- テレポートパワー
- 蘇生光線(名称不明)
[編集] キャスト
- ヨーチャイ・メクスワン(ヴィルッド博士 役)
- タンヤラッ・ローハナン
- ガーン・プンチュー
- ピーポップ・プーピンヨー
- ウィチッ・ワイガーン
- ドゥワンチン・ゴーモンセー
- ロー・トック
- チャン・ワンペン
- プリーダー・ソムトップスック
- プリーチャー・メーカラー
日本版の映像流用部分は『仮面ライダーXのキャスト』を参照。
[編集] テーマ曲
- 「セタップ!仮面ライダーX」(タイ語バージョン)
- 主題歌は二番流れるが、フルコーラスではなく、何故か一番(と思しき歌詞)がリピートされている。
- オープニングはライダーがタイの公道をバイクでダラダラと走行している姿を延々と映すだけで、その緩さがこの作品を特徴付けていると評するマニアも多い。
- 「ハヌマーンの歌」
[編集] 備考
- 作中には映画のタイトルは表示されない。
- キングダークが好む女性の生き血を吸い取るときの女性の悲鳴が喘ぎと言えるぐらいにいやらしい声となった。また、当たり前のように女性の裸を出す(乳首、尻の修正もなし)などとても子供向けとは言えない作品。