ナマケグマ
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?ナマケグマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ナマケグマ Melursus ursinus |
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種の保全状態評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Melursus ursinus (Shaw, 1791) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ナマケグマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Sloth bear |
ナマケグマ(怠熊、Melursus ursinus)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)クマ科ナマケグマ属に分類されるクマ。本種のみでナマケグマ属を形成する。
目次 |
[編集] 分布
[編集] 形態
体長140-200cm。体重100-140kg。メスよりもオスの方が大型になる。全身が長くて粗い黒の体毛で覆われる。胸部にアルファベットの「U」や「Y」状の白や淡褐色の斑紋が入る。
吻端には体毛がなく灰色で、太く長い。また唇も含めて可動性は大きい。上顎正中線から一番目の門歯がなく、これによりシロアリを吸いこみやすくなっている。四肢には湾曲した長い爪が生える。
[編集] 生態
森林に生息する。夜行性で、昼間は地面の窪んだところなどで休む。爪を使い蟻塚を壊したり、木に登る等の立体的な活動も行う。
食性は雑食で、シロアリ等の昆虫類、蜂蜜、鳥類の卵、動物の死骸、花、果実等を食べる。シロアリ等を食べる時は吻端や唇をすぼめ、舌をストロー状にしてゴミを吹き飛ばした後に大きな音を立てながら吸うように食べる。
繁殖形態は胎生で、1回に1-3頭(通常は2頭)の幼獣を産む。繁殖期は北部の個体群は7月だが、南部の個体群は周年繁殖する。妊娠期間は約210日。生後2-3年は幼獣は母親と一緒に過ごし、母親の背中につかまって移動する。
名前と風貌から、大人しいクマのように思えるが、気性は荒く攻撃的。生息地では、トラにも怯まず立ち向かっていく。
[編集] 人間との関係
胆嚢は薬用になると信じられている。
開発による生息地の破壊や、薬用目的の乱獲等により生息数は減少している。現在生息地では厳重に保護されている。
[編集] 画像
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、69頁。
- 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科1 食肉類』、平凡社、1986年、98-99、108頁。
- 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、53頁。
[編集] 外部リンク
- 2007 IUCN Red List of Threatened Species
- Bear Specialist Group 1996. Melursus ursinus. In: IUCN 2007. 2007 IUCN Red List of Threatened Species.
- CITES homepage