ドミノ
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ドミノは、正方形を二つくっつけた形をした牌、それらの牌ひとそろい、もしくはそれを使って行うゲームである。
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[編集] ドミノ牌
ドミノ牌の各正方形には0個から6個(あるいは0~9個)の印からなる模様(目)がサイコロのように書かれている。市販されているドミノ牌には木製、象牙製、およびプラスチック製のものが多い。牌の目はサイコロをもとにして作られたといわれ、またドミノという名は「頭巾」を意味するという。
目が0~6のドミノ牌が入ったひとそろいをダブル・シックスといい、28枚1組である。ダブル・シックス0~6で可能な目の組合せ((0,0),(3,6)など)が全て一枚ずつ入っている。ただし(3,6)と(6,3)のように順番を逆にしただけのものは同じ牌と見なされる為、3と6が書かれた牌は一つしか入っていない。
目が0~9のものドミノ牌が入ったひとそろいをダブル・ナインといい、こちらも同じ様に可能な目の組合せ全て一枚ずつ入っている。55枚で1組。(同様に0~12や0~15の牌もある)
ドミノ牌の二つのサイの目が異なるものをサンプレ、同じものをドブレという(英語ではそれぞれシンプル、ダブル)。
[編集] 歴史
ドミノの起源ははっきりしていないが、一説には紀元前3世紀に現在の中国で行われており、のちにマルコ・ポーロによりイタリア、そしてヨーロッパ全土にもたらされたといわれている。現代の中国にもドミノと同様のゲーム「天九」があり、またその説を裏付けるかのように、かつてのシルクロード沿いの国々でドミノに興じる姿を見ることができるという。
[編集] 遊び方
ドミノを使った遊びにはトランプと同様にいろいろなものがあるが、最も良く知られているのは「カンテット」と呼ばれる4人で遊ぶゲームである。これは、牌を同じ目でつないで置き、端にある目の合計が5の倍数のときに5で割った商が得点(マギンという)になるというもので、点数を競う。この他、同じ目をつなげ最初に持ち牌をなくした者が勝者となるというUNOに似たものや、隣同士の牌で目が足して7(目が6までの場合)となるようにつなげるゲームがある。
これらのゲームでドブレ牌は特殊な役割りを果たす事が多く、牌を並べて行くときドブレ牌のみは列に直交するように置かれる。 カードが一つの山につまれて行くUNOとは異なり、ドミノではドブレ牌の部分で配列が分岐し、ドブレが置かれるとドブレの位置から垂直二方向にも牌を置けるようになる。
本来の遊び方とは言えないが、牌を並べて立てておいてからそれを倒すドミノ倒しという遊びもある。子供の遊びであったが、将棋の駒を使う将棋倒しの代わりとして紹介された結果、日本では「ドミノ」といえばドミノ倒し用の道具、あるいはドミノ倒しそのものと思われることが多い。そのため最近では目の刻まれていない、ドミノ倒し専用の牌も玩具として発売されている。
[編集] ポリオミノ
ドミノ牌は二つの正方形がくっついた形をしているが、この事から派生して複数個の正方形がくっついた形をしている図形をポリオミノという。
ポリオミノは正方形の数で分類され、ギリシャ語の数詞に「ミノ」をつけた名前で呼ばれる。例えば正方形が三つ、四つ、五つくっついたものをそれぞれトリミノ、テトロミノ、ペントミノという。