デリック (死刑執行人)
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デリック (英語:Derrick) はイングランド・ロンドンの死刑執行人である。 名前のみが伝わっており、ファミリーネーム、出身地、生年月日など出自については不明な点が多い。
[編集] 来歴
1500年代後期から1610年まで死刑執行人を務めた。
強姦罪により死刑を宣告されるが、エセックス伯ロバート・デヴルー (en:Roberto Devereux) により、死刑執行人となることを条件として免責された。皮肉にもロバート・デヴルーは自分が任命した死刑執行人のデリックによって処刑されることとなった。デリックは高いところから落とすのではなく、起重機によって死刑囚を引っ張りあげることによる死刑執行方法を考案して多数を実施した。
1610年に引退すると助手のグレゴリー・ブランドンが死刑執行人の職を受け継いだ。
[編集] その他
起重機を表すデリックという名称は彼が絞首刑に起重機を使用したことに由来している。
[編集] 執行歴
- 1601年2月25日にロンドン塔でエセックス伯爵(Earl of Essex)の死刑を執行
- 1606年1月31日にガイ・フォークス、トマス・ウィンター、アンブローズ・ルークウッド、ロバート・キーズの死刑を執行