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?ディアデクテス |
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分類 |
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和名 |
ディアデクテス |
種 |
- D. absitus
- D. maximus
- D. tenuitectus
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ディアデクテス(Diadectes、「上下に噛み合わす」の意)は、石炭紀後期の北アメリカに生息していた四肢動物である。両生類と爬虫類の中間的な動物であり、現在は便宜的に両生類に分類されているが、かつては最も原始的な爬虫類である杯竜類の一つとされていた。D. absitus・D. maximus・D. tenuitectus・D. molaris などの種が報告されている。
[編集] 特徴
- 全長3mに達する大型の動物であり、がっしりした背骨と肋骨、強力な肢帯、短く頑丈な四肢を持つ、非常に陸生に適応した動物だった。
- 頭骨は耳切痕を持つ両生類的なもの。
- 現在知られている四肢動物中、最古の草食動物である。植物を摘み取るのに適した釘状の前歯を8本持ち、また奥歯は上下に噛みあって(これが学名の元になった)食物をすり潰すのに役立った。
- 分離した二次口蓋を持ち、物を咀嚼しながら呼吸することができた。
- 樽型の胴体を持ち、破砕した植物を発酵させて消化吸収していたものと思われる。そのために必要な腸内細菌を感染させるため、爬虫類のような殻つきの卵を産んで地上で孵化し、親が子供に餌を与えていたのではないかと言われている。