チベット暦
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チベット暦(チベットれき)は太陰太陽暦であり、即ち1年がそれぞれ新月より始まる12乃至13の太陰月よりなる。閏月は約3年毎に挿入されて季節のズレが調節される。固有の月名はなく、単に一月から十二月までの番号で表わされる。正月はロサルと呼ばれる。日付はティティによって決まり、欠日や余日がある。
[編集] 曜日
曜日 | チベット文字 | 読み | 天体 |
---|---|---|---|
日曜日 | གཟའ་ཉི་མ་(gza' nyi ma) | サ・ニマ | 太陽 |
月曜日 | གཟའ་ཟླ་བ་(gza' zla ba) | サ・ダワ | 月 |
火曜日 | གཟའ་མིག་དམར་(gza' mig dmar) | サ・ミンマー | 火星 |
水曜日 | གཟའ་ལྷག་པ་(gza' lhag pa) | サ・ラクパ | 水星 |
木曜日 | གཟའ་ཕུར་བུ་(gza' phur bu) | サ・プルブ | 木星 |
金曜日 | གཟའ་པ་སངས་(gza' pa sangs) | サ・パサン | 金星 |
土曜日 | གཟའ་སཔེན་པ་(gza' spen pa) | サ・ペンパ | 土星 |
[編集] 干支
日本と同様の十干十二支が各年に当てはめられている。十干は火・土・金・水・木の五行に基づいているが、それぞれの陰陽は兄弟ではなく雌雄で表わされる。例えば「地の雄龍」(戊辰)の年の次は「地の牝蛇」(己巳)の年、その次は「金の雄馬」(庚午)の年である。この性別は十二支から予測できるため省略することができる。
この60年の周期は(雌の)火の兎(丁卯)年から始まり、何番目の周期かは数えられている。最初の周期が始まった年(紀元)は1027年である。したがって2005年は17回目の(雌の)木の鳥(乙酉)となる。 日本や中国と同様にこの干支は占星術に利用される。
[編集] 参考文献
- Norbu, Thubten & Harrer, Heinrich (1960). Tibet is my Country. London: Readers Union, Rupert Hart-Davis.
- Shakabpa, Tsepon W.D. (1967). Tibet: A Political History. New Haven and London: Yale University Press.