タキシード銀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
漫画作品 |
日本の漫画作品 |
漫画家 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『タキシード銀』(タキシードぎん)は、松浦聡彦による漫画作品。週刊少年サンデー1997年15号から2000年7号まで連載されていたラブコメディである。単行本全15巻。
目次 |
[編集] ストーリー
高校生ボクサーの銀次はバイク通学中に道に飛び出してきたネコとそれを助けようとした美奈子を避けようとして派手に転ぶが、これが縁で互いに一目惚れ、お嬢様学校の生徒である美奈子に気後れする銀次だったが、大衆食堂の看板娘という意外に庶民的であることに安心、交際を決意する。しかしその初デートに向かう矢先に叩き潰した不良グループの策略で事故を起こし川に転落、不慮の事故で浮遊霊になってしまう。
ところが死ぬ予定ではなかったにも関わらず霊化してしまったために霊界の規則で問題となり、一時的に人間以外の動物として天寿を全うしないと甦られないと言われてしまう。銀次は美奈子への思いから彼女が好きだというペンギンに転生を決意、「ペンギン生」を送ることとなったが、人間としての意識を持ちながらペンギンとしてしか生きられない状況に荒れ、生後6ヶ月もしないうちに水族館のアデリーペンギンの群れを締めボスになる始末。天才ペンギンとして名を馳せた同じ群れのマイクを舎弟にするも満たされず、ついには水族館を脱走する。
その頃、美奈子は行方知れずの銀次に思いを寄せながら日々を過ごしていた。この美奈子にペンギンの銀次は拾われて「ギンちゃん」と名付けられ、ペットとして飼われることに…ただし銀次がギンちゃんとして転生していることがバレないようにするという条件付き。こうして奇妙な同居生活がはじまることになる。
[編集] 登場キャラクター
[編集] 人間
- 草薙銀次(くさなぎ ぎんじ)
- プロボクサーの高校生で、純情硬派な性格。一目惚れした美奈子との初デートに向かう途中にバイクを転倒させられるが、怪しい天使に助けられて浮遊霊となった。もう一度人間としてやり直すため、その天使によってアデリーペンギンに転生。その後、いろいろあって美奈子のペットとして飼われる事になった。名前は「ペンギン」の「ギン」から取って「ギンちゃん」。ネクタイと絆創膏が付いている為に一目でわかる。性格は荒いが情に熱く、怒れば相手を徹底的に痛めつけることもある。沢山の芸を持ち、子分を従える。人間の頃からカナヅチだったが、ペンギンになって溺れてから巧みに泳げるようになった。必殺技は電撃アッパーと子分ペンギンらによる集団乱闘。
- 佐世保美奈子(させぼ みなこ)
- 銀次が一目惚れした高校生で、近隣でも有名なお嬢様学校の生徒。行方不明となった銀次を健気に待ち続けている。ペンギンになった銀次を銀次とは知らずに飼う動物好きな面があり、他に信之助というネコを飼っている。高校生ながらけっこう酒豪で、知らなかったとはいえ度数の高い酒を飲みながら一向に酔わなかったり…ただし酔うときは一気に酔う。母は既に他界しており、父親と一緒に定食屋を切り盛りしている。
- 近藤武蔵(こんどう むさし)
- 人間の時の銀次のケンカ友達で、美奈子の従兄妹。空手部で、銀次と同様に地元では恐れられている。軟派な性分で女性との交友が広いことを除けば銀次とよく似た性格で、はじめてあった時も無言でいきなりメンチ切り合ったり同時に殴り合ってダブルノックアウトしたりしていたが、単純快活な思考回路が全く同じであったことからいきなり打ち解けあい友情を誓い合う仲となった。
- 天使
- 見かけは僧侶だが天使の輪と翼を持つ、和洋折衷な姿をしている。主に美奈子への想いによる意志の力で運命を簡単に変えてしまう銀次に興味を持っており、たまに現れては助言している。
- 綾乃小路彦麿(あやのこうじ ひこまろ)
- 美奈子を気に入ってる金持ちの息子。助兵衛な性分を隠して爽やか好青年を演じているが、ときに自分の策略の余りの卑劣さに気付いて自ら傷付くことも。幼い頃に大好きだった使用人に裏切られたと思い人間不信であったが、彼を傷付けないための方便と誤解であったことが明らかになり、人間不信は治った。しかし助兵衛な性分は相変わらずらしい。
- 川崎(かわさき)
- 空手部で武蔵の後輩。趣味はカメラとミスコン。
- 安田(やすだ)
- 同じく空手部で武蔵の後輩。不運な男。
- よっちゃん
- 美奈子の友達。気は強いが恋愛に関しては奥手な一面も。武蔵が好き。
- 伊集院すみれ(いじゅういん すみれ)
- 同じく美奈子の友達。メガネっ娘だが、メガネを外して化粧をすると大人っぽくなる。
[編集] 動物
- マイク
- アデリーペンギン。ペンギンの銀次の子分で、銀次を「ボス」と慕うが、銀次に殴られたりする事が多い。蝶ネクタイの他、肩からバッグをかけている事もある。水族館のショーに出たりするため芸がうまい。銀次に字の書き方を教える際にスパルタ先生と化していた。物の意味を読者に説明する事がある。「○○なんだな。」が口癖。
- リンダ
- アデリーペンギンのメス。ショー用にピンク色に染めているのが特徴。銀次の事が好きで銀次と美奈子の恋路を邪魔しようとする。けっこう無茶な性分で思い通りに行かないと癇癪を起こして暴れる。
- ナナちゃん
- セイウチのメス。プライドが高く、バケモノ呼ばわりするなど傷つける事を言うと殴られる。銀次が好きで「ギンさま」と呼んでおり、銀次を見ると暴走してしまう。