セカンド・ライン
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セカンド・ライン (second line)とは、ルイジアナ州ニューオーリンズのブラスバンドを伴った伝統的なパレードの名称。そこから生み出された独特のリズムはセカンド・ライン・リズムあるいはセカンド・ライン・ビートなどと称され、ニューオーリンズのジャズ、R&B、ファンクなどの音楽の重要な要素となっている。
[編集] 概要
セカンド・ラインは、ジャズ・フューネラルというニューオーリンズ独特の葬儀のパレードから生まれた。ジャズ・フューネラルでは、パレードは先頭を歩くファースト・ラインとその後につくセカンド・ラインとに分かれる。ファースト・ラインは、故人の遺族および関係者のみが参加し、重々しい曲を演奏しながら、葬儀場から墓地まで棺を運ぶ。
一方、セカンド・ラインは埋葬を終えた後の帰路のパレードで、ファースト・ラインとは対称的に賑やかな曲を演奏しながら、街を練り歩く。遺族、関係者だけではなく、音楽に魅せられた通行人もパレードに加わる。彼らは、音楽に合わせて踊り、ハンカチを振り、色とりどりの傘を掲げてパレードを盛り上げる。ファースト・ラインの重々しい演奏が故人を悼むためのものであるのに対し、セカンド・ラインの明るさには、魂が解放されて天国へ行くことを祝う意味が込められているとされる。セカンド・ライン・パレードへの参加者は、セカンド・ライナーズなどとも呼ばれる。
ニューオーリンズには、地元の(主にアフリカ系アメリカ人の)コミュニティーに根ざしたソシアル・エイド&プレジャー・クラブという生活支援組織が存在し、彼らがブラスバンドの手配を含め、ジャズ・フューネラルを取り仕切ってきた。彼らはこのことから、セカンド・ラインの伝統の守護者などとも称されている。
今日でも、ニューオーリンズでは伝統的なジャズ・フューネラルは健在である。また、セカンド・ライン・パレードは、ジャズ・フューネラルとは切り離した形でも一年を通して日常的に行われている。主に日曜日の午後にニューオーリンズ市内の通りで様々な団体の主催するパレードを見ることができる。またニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテッジ・フェスティバルなどのイベントでも、パレードは連日組まれている。