スズキ・GS1000

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スズキ・GS1000（ジーエスせん）は、スズキが製造販売したオートバイである。

[編集] 解説

GS1000は元来、2ストロークエンジンを主に生産していたスズキの初の本格的4ストロークDOHC直列4気筒大排気量車で、基本設計は先行していたカワサキZ-1を参考にし、より信頼性を高めることに主眼が置かれた。

圧巻なのはその耐久テストである。国内屈指の高速テストコースであるスズキの「竜洋テストコース」での全開走行パターンをシミュレートしたベンチにて全開2万キロテストを敢行し、クリアすることを目標として課したのである。最初のうちは次々とエンジンが壊れていったが、最終的にこれを達成した。他のメーカーのエンジンも同様のテストにかけたが合格したものは1台もなかったという。

ヨシムラの故吉村秀雄氏（POPSヨシムラと呼ばれていた）をして「過剰品質である」といわしめたエンジンはチューニングにも向いており、その吉村秀雄氏が率いる日本が世界に誇るレーシングコンストラクター、世界最強のプライベーター「ヨシムラ」により、チューンされアメリカのAMAスーパーバイクで猛威をふるい、日本での第一回鈴鹿8時間耐久ロードレースにて宿敵ホンダを破り優勝したことでも名を知られている。

実際に乗ってみると、その軽快さに驚くことになるだろう。データ上乾燥重量で200kgは超えているのだが操縦性は400cc-750ccモデルに匹敵する。当時世界最速であった面目躍如である。今なお熱心なオーナーが大事に乗っている理由の一つであろう。エンジンカバーなどの部品は一見GSX1100Sカタナと共通に見えるが、ねじ穴位置などの微妙な違いがあるので要注意である。何人ものオーナーがこの過ちを犯している。エンジン内部の重要部品もそろそろ欠品が目立ち、オーバーホールするなら早くしたほうが良い。

その後スポーツモデルとしてハンドルマウントカウルにスズキレーシングカラー（青・白）を纏った「S」モデル、GS1000Sも発売され、当時ヨシムラのエースライダーであったウェス・クーリーにちなみ、「クーリーレプリカ」として好評であった。 このGS1000の前にGS750が存在し、GS750 - GS1000 - GSX1000S,1100S - 油冷GSX-R750,1100 - GSX1300R隼 - 最新型GSX-R1000にいたるスズキのヒストリーはスズキファンにとっては宝のようなものであり、その駿馬の血統は今も脈々と最新型GSX-Rシリーズに受け継がれている。