スクリプトエンジン (ゲーム)
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スクリプトエンジンとは、ゲームエンジンのひとつであり、主にノベルゲーム、アドベンチャーゲームに使用される。
ゲームエンジンとしては開発コストが比較的低く、また適用されるジャンルの特性として流用も利きやすいため、フリーウェアとして配布されているものも数多くある。
[編集] 概要
多くの場合、サウンドノベルやビジュアルノベルなどのノベルゲーム、テキストを読ませることを主体としたアドベンチャーゲームで、シナリオに基づいた動作をさせるためのソフトウェアを指す。
これらのゲームでは、特にシナリオや登場するキャラクター(およびそれらの制作者)が売りとして表に出てくることが多いが、実際のゲームとしての評価には、操作性などのプレイ中の快適度に直結する、このスクリプトエンジンの完成度も大きな影響を与えうる。
[編集] よく実装される機能
プレイヤーが操作することができる機能について記述し、フラグ管理などの内部構造については割愛する。
- バックログ参照
- プレイ中に通過した選択肢、テキストを遡って参照する。ソフトによっては遡れる量に限界があることがある。セーブデータのロードを行ってゲームを開始した場合は、一般にロード時に開始された地点からログが始まる。
- キャラクターのセリフに声が当てられているソフトでは、任意のセリフの音声だけを後から再生できることもある。
- 既読色分け
- 過去のプレイで選択した選択肢や通過したテキストを、未読のものと区別がつくように色を変えて表示する。
- 既読スキップ
- 過去のプレイで通過したテキストを、未読のテキストや選択肢が出てくるまでスキップする。
- オートプレイ
- テキスト送りを自動にする。
- クイックセーブ
- 選択肢ごとやシーン切り替えのタイミングで、通常のセーブデータとは別の領域に自動的にセーブを行う。プレイ中の任意のタイミングでロードを行うことができるが、ロードした地点以降に作成されたクイックセーブデータは削除される。選択肢で分岐した後のテキストを両方とも読みたい場合(「回収」と呼ばれることがある)に便利な機能。
- クイックセーブデータはゲームをいったん終了しても保持されるが、通常のセーブデータをロードするとすべて削除される。
[編集] 主なスクリプトエンジン
商用ゲームソフトでは自社作成のスクリプトエンジンが用いられることが多いが、同人サークルやそこから転じた企業ではフリーウェアとして配布されているものを利用することがある。