ジョージ・アレン
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ジョージ・フェリックス・アレン(George Felix Allen, 1952年3月8日 - )は、カリフォルニア州出身のアメリカ合衆国の政治家。前連邦上院議員。尊敬する政治家は、第3代合衆国大統領・トーマス・ジェファーソンである。宗教は長老派である。
[編集] 略歴・政治キャリア
父親のジョージ・ハーバート・アレンはNFLで有名なコーチ。母親はチュニジアにルーツを持つセファルディムの家系。カリフォルニア州ホイッティア生まれ。2人の兄弟と1人の妹がいる。カリフォルニア大学ロサンゼルス校で1年学んだ後にヴァージニア大学に移り、卒業後はヴァージニア大学のロー・スクールで学んだ。
アレンが政治キャリアをスタートさせたのは地元・バージニア州下院議員(1983年 - 1991年)としてで、その際には尊敬するトーマス・ジェファーソンと地盤を同じくしていた。その後は国政に進出し、連邦下院議員(1991年 - 1993年)をつとめた後、バージニア州知事(1994年 - 1998年、バージニア州知事は州法により再選が不可)、連邦上院議員(バージニア州選出、2001年 - 2006年)を歴任。全国共和党上院委員会議長(2003年 - 2005年)を務めた。このようにアレンは順風満帆にキャリアを積み重ねて行き、イラクへの武力行使を可能とする決議やジョン・ロバーツ、サミュエル・アリートの最高裁判事指名承認にも賛意を示した。全米ライフル協会とは太いパイプを有し、「武装する権利」の擁護者としても知られる。
当初は、2008年のアメリカ大統領選挙における共和党の有力大統領候補の一人に挙げられており、保守派の支持を集められるという点で大本命との見方も多かった。そこで上院議員再選は確実・大統領選への通過点に過ぎないとの見方が大勢だったが、2006年8月、演説会場に潜入し撮影していた民主党陣営のインド系アメリカ人の青年を「マカカ(Macaca、猿の一種の学術名だがアフリカ系移民への蔑称でもある)」と呼んだ場面の映像が、動画投稿サイトにアップロードされると状況は一変、世論の激しい非難を浴び、2006年11月に行われた中間選挙では、民主党候補ジム・ウェッブと最後まで大接戦を演じてまさかの落選。その後、2008年大統領選への出馬を断念した。