ジェラルド・ゴルドー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

ジェラルド・ゴルドー
基本情報
本名	ジェラルド・ゴルドー
通称	喧嘩屋
国籍	オランダ
誕生日	1959年3月30日（49歳）
出身地	オランダ
所属	ドージョー・カマクラ
身長	198cm
体重	100kg
階級
スタイル	空手
テーマ曲

ジェラルド・ゴルドー（Gerard Gordeau、1959年3月30日 - ）は、オランダ出身の総合格闘家、プロレスラー。ドージョー・カマクラを主宰。

目次 1 来歴 2 人物 3 戦績 4 獲得タイトル 5 脚注 6 関連項目 7 外部リンク

[編集] 来歴

恵まれた体格を生かし、空手を始める。極真空手の大会で来日を果たしたのち、日本のK-1、リングス等で活躍する。現在はオランダでドージョー・カマクラというジムを持ち、プロレスラーとして試合をこなしている。

1988年8月13日、第2次UWFで前田日明と異種格闘技戦で対戦。打撃で圧倒するも、右ハイキックを掴まれ、裏アキレス腱固めで敗北。ゴルドーはグローブを着けて対戦した。

リングスに参戦し、1992年1月25日に佐竹雅昭と対戦した時は、ラウンド終了直後に佐竹の軽い攻撃に怒り、ラウンド間に顔面パンチ（リングスでは素手のため禁止）、サミングを繰り出し、後ろを向いた佐竹をさらにメッタ打ちし、反則負け。

1993年9月4日、K-1 ILLUSIONでアダム・ワットと対戦。2R2分7秒、右バックブローでKO負け。

1993年10月3日、KARATE WORLD CUP '93に出場。1回戦で後川聡之に判定負け。

1993年11月12日、UFC 1のトーナメント1回戦では、ティラ・トゥリ（元十両力士・高見州）と対戦。突進するトゥリをかわし、転んだトゥリの顔面に躊躇なくサッカーボールキック、ひるんで仰向けになったトゥリに素手での顔面パンチという残虐な勝利を収める（初期UFCルールでは反則ではない）。初期UFCを象徴するシーンになった。この試合でゴルドーは足の甲に相手の歯が突き刺さる怪我を負う。決勝ではホイス・グレイシーに敗北。裸絞めを狙うホイスの前腕に噛みついた。ホイスはこの行為に激怒し、レフェリーストップ後もゴルドーを絞め続けた。

「バーリ・トゥード・ジャパン・オープン 1995」では、レフェリーの制止を無視して中井祐樹に故意のサミングを繰り返した。中井は右目を失明し、総合格闘家として活動することは不可能になった（現在は柔術家として活躍）。この試合で、ゴルドー自身も格闘家としての選手生命を絶たれたともいえる。

プロレスのリングにおいては、空手を武器にUWF、新日本プロレス、ZERO-ONEを主戦場にしていた。アントニオ猪木の引退カウントダウン（1995年）の相手を務めたことでも有名。ファイトスタイルがこれらの団体に受けが良いからか、特に猪木、橋本真也からの評価は高い。

現在はプロレスラーとして来日するケースが多いが、格闘技の試合は全くない。2005年9月11日、BIG MOUTH LOUD 旗揚げ戦でエンセン井上と対戦。サミングを仕掛けるなど喧嘩ファイトを繰り広げたが、2分56秒腕ひしぎ十字固めで一本負け。

[編集] 人物

• バウンサー（用心棒）としての習性か、喧嘩ファイトが身上。どの団体に参戦した際も反則が多く、初期のUFCのような、ほぼ制約が無い団体であっても最低限のルールも守らないため、選手としての評価は極めて低い。
• 1990年代初頭に背中から肩にかけて刺青を入れた。西洋風のタトゥーではなく、日本ヤクザの入れる紋々をビッシリと入れている。
• 兄のニコ・ゴルドーも格闘技の選手だった事があり、ケンドー・ナガサキと格闘技ルールで対戦した事がある。
• 食べ物ではドジョウが苦手。過去にUWF参戦のため来日した時に前田にドジョウ鍋の店に連れて行かれ、生きたドジョウをそのまま鍋に入れる様子を見て「これは人類の食べ物ではない」と思ったという^[1]。
• 元々日本趣味の嗜好があり、自宅には日本風の鎧を飾っているほか、上記の刺青も日本趣味が昂じてのもの。ドージョー・カマクラの入口に振袖姿の日本女性の等身大ポスターを貼っていたこともあるという^[1]。
• 1999年1月4日、新日軍対UFO軍の争いとして、ゴルドーはUFO軍として参戦した。リング上でお互いが乱闘になるが、新日軍はゴルドーを恐れて殴りかからず、代わりに村上一成が新日軍の大人数に一方的に殴られるという珍事が発生した。ちなみにこの乱闘の原因も、花道を歩く新日の若手をゴルドーがいきなり殴ったからであった。

[編集] 戦績

勝敗	対戦相手	試合結果	イベント名	開催年月日
×	中井祐樹	4R 2:41 ヒールホールド	バーリトゥードジャパン1995	1995年4月20日
×	ホイス・グレイシー	1:44 チョークスリーパー	UFC 1: The Beginning【決勝】	1993年11月12日
○	ケビン・ロージア	0:59 TKO（タオル投入）	UFC 1: The Beginning【準決勝】	1993年11月12日
○	ティラ・トゥリ	0:26 TKO（顔面蹴り）	UFC 1: The Beginning【1回戦】	1993年11月12日
×	佐竹雅昭	2R 2:13 反則	リングス 回天	1992年1月25日
○	長井満也	4R 0:34 TKO	リングス 炎上	1991年12月7日

[編集] 獲得タイトル

• UFC 1トーナメント準優勝

[編集] 脚注

1. ^ ^{a b} 別冊宝島243『プロレスを変えた野郎ども』（宝島社、1996年）pp.148 - 149

[編集] 関連項目

• 男子総合格闘家一覧

[編集] 外部リンク

• SHERDOG 選手データ