サンタ・クルス・デ・テネリフェ
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州 | カナリア諸島 |
県 | サンタ・クルス・デ・テネリフェ県 |
面積 | 150.56km² |
標高 | 4m |
人口 | 223,148人(2006年)、第20位 |
人口密度 | 1,482人/km² |
28°28'N 16°15'W |
サンタ・クルス・デ・テネリフェ(Santa Cruz de Tenerife)は、スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島にある都市。カナリア諸島自治州の州都(ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアと共同)であり、サンタ・クルス・デ・テネリフェ県の県都である。人口は約22万人。
目次 |
[編集] 歴史
この地にはグアンチェ族が住んでおり、アナガ王国の一部であった。スペイン人にとって新大陸へ向かう途中の重要な位置にあったため征服の目標となった。カナリア諸島のほかの島々が征服されたのち、1494年にアロンソ・フェルナンデス・デ・ルーゴ(en)が上陸した。彼は砦を築き、20年間グアンチェ族と戦ったのちにこの島を征服した。勝利の印に十字架(クルス)が建てられたために、町に「サンタ・クルス」の名前が付いた。
16世紀にはアメリカ大陸との中継地として重要な港になり、イギリスとの貿易で経済が発展した。イギリスはこの地の支配を狙い、1657年から1797年まで3回の攻撃(最後はネルソン提督による)を行ったが敗れた。この町はサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナの一部だったが、19世紀はじめに独立した市となり、カナリア諸島の都となった。1982年にカナリア諸島が自治州となると、ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアと共同で州都となった。
[編集] 名所
- ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・コンセプティオン教会 - 16世紀から17世紀にかけて建てられた。内部には「サンタ・クルス」の名の元になった木の十字架がある。
- スペイン広場 - 中央にはスペイン内戦の死者の記念碑がある。
- 軍事博物館 - ネルソン提督の右腕を奪ったという砲弾が展示されている。
- 自然と人類博物館 - グアンチェ族時代の資料が展示されている。
- セサル・マンリケ臨海公園 - 芸術家セサル・マンリケ(en)のスケッチに基づいて作られた公園。
- ラス・テレシタス海岸 - 市街から8km北にある。70年代にサハラ砂漠の砂を運んで作られた大きな人口海岸。
- オディトリオ・デ・テネリフェ(es) - サンティアゴ・カラトラヴァの設計によるコンサートホール。2003年オープン。
なお、旧市街がユネスコの世界遺産に登録されているサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナは、西隣の自治体である。
[編集] ギャラリー
[編集] 交通
サンタ・クルス・デ・テネリフェへのアクセスには、2つの国際空港レイナ・ソフィア空港(テネリフェ南空港)、ロス・ロデオス空港(テネリフェ北空港)が使われる。南空港はテネリフェ島の南部にありサンタ・クルス・デ・テネリフェからは60kmの距離で、おもにヨーロッパ各国からの便が発着する。北空港はサンタ・クルス・デ・テネリフェ市街から北西に11kmにあり、スペイン本土やカナリア諸島間の便、格安航空便に使われている。
2007年、北空港のあるサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナとの間に市電(es)が開業する予定。
[編集] 姉妹都市
[編集] 外部リンク
- サンタ・クルス・デ・テネリフェ市のサイト (スペイン語)
- スペイン政府観光局オフィシャルサイト テネリフェ島(日本語)