ゲームラボ
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ゲームラボ(Gamelabo)は、株式会社三才ブックスの出版する月刊誌。毎月16日発売。表紙イラストは三輪滋。
略称はゲーラボ、またはGL。
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[編集] 概要
前身は『バックアップ活用テクニック』(以下バッ活)という雑誌で、当初は同社発行の『ラジオライフ』の別冊として不定期に刊行されていたが15号から独立創刊して季刊誌となり、31号より隔月刊化。バッ活は総集編を除くと38号が最後の発行となり、1994年10月号より紙質を落として誌面をリニューアル。『ゲームラボ』(以下ゲーラボ)として新装刊した。1998年2月号より月刊化。
内容は一貫して、家庭用向けコンピュータのハードやソフトをハッキングする記事が中心である。ただし時代に応じて、その手法には差異がある。
バッ活の時代は、初期の「ファミコンのROMゲームのデータ吸出し」はさておいても、フロッピーディスク全盛時代の市販ゲームのプロテクト外しやコピーツールの作成、ゲームのセーブデータなどの改造、新しく発売されたコンピュータハードウェアの分解、ハンダ付けなどを要する改造工作、を主としていた。当時のコンピュータゲームに対する著作権などは整備されておらず、ゲームソフトをコピーするのは「データの破損に対するバックアップ目的」という大義名分があり、また仕掛けられたプロテクトを解析するのは一種の「マニアの遊び」でもあった。
しかし、著作権の整備が進む一方で、ホビーパソコンは整理されて次第にふるわなくなり、DOS/Vにより日本国内でPC/AT互換機が普及しはじめてMicrosoft Windows 3.xの時代となると国産パソコンの記事は縮小した。なお、多数あった競合誌もこの頃までにはほぼ整理されている。代わって、スーパーファミコンなど、機能の強化が進んだゲーム機の、特に海外から輸入された改造ツールを使っての手軽なゲーム改造の記事、が中心となり、ついには誌面のリニューアルに至った。この流れと前後して、一時は誌面がMSXやX68000ユーザーの憩いの場のようになった時期もあった。
なお、国産パソコン以外ではアーケードゲーム基板や販売店の紹介やMacintosh・AMIGAなどの海外製の独自パソコンを紹介するコーナーもあった。ライターの記事だけでなく読者投稿による記事もあり、20号では読者投稿のコンテストも実施された。巻末には送料受取人払いのハガキが付属しており、読者アンケートの他に一行コメントを書く項目があり、投函すると各ページの欄外や読者コーナーに掲載されることがあった。また一時は読者によるアジテーションのコーナー「青年の主張」もあった。末期はトレジャーのグラフィッカー「はんぞー」による漫画の連載もあった。広告はコピーツールやアーケードゲーム基板専門店、家庭用ゲーム機の非ライセンス商品のものが中心だった。
ゲーラボへのリニューアル以降は、改造コード(当初はエックスターミネーターのみ掲載されていたが、次第にプロアクションリプレイ用の改造コードも掲載されるようになった)のほか、CD・DVDコピーやネットなどのハッキングの実態や、ゲーム業界の裏話、秋葉原などの情報、連載漫画、コンピュータとは特に関係ないマニア向けのアイテムの紹介、18禁系の同人ゲームの紹介などをまとめ、掲載している。
一時期(特に1990年代後半)はフリーソフトやWebの無断掲載などが問題になって批判され、またフリーソフト製作者のコミュニティから嫌われる存在であったが、2000年代に入るとその地位は『ネットランナー』(現在の『ネトラン』)に取って代わられ「ネトランに比べればゲーラボはまだまし」との声すら聞かれるようになった。 一方でオンラインゲームの不正行為を助長する記事を書いた後に、そのゲームを管理する会社を糾弾する記事を書くことがあるなど、編集部の立ち位置があやふやで風見鶏的な姿勢ではないかと指摘されることがある。 また、基本的にゲームメーカーとの取材協定を持たないため、発売されたゲームの隠し要素に関して、メーカーの希望を無視した紹介をする事が多く、問題とされている。
記事の論調としては、ソニーのゲートキーパー問題を取り上げるなど大手のゲーム雑誌が取り上げにくいネタを特集するゲーム業界版『噂の眞相』的路線でコアゲーマーから一定の評価を獲得している。 その一方で、まず批判ありきの粗探し・揚げ足取り記事や、メーカーに対してクレーマー行為を実践する、根拠の明示がないゴシップ記事を載せるなど、前述のハッキング系記事のアングラさも影響して、ゲートキーパー問題以外の面では悪評も見られる。 だが、こうした一見忌み嫌われる、サブカル・オタク誌的立場を保っているからこそ、ゲートキーパー問題なども当り障りなく活字として書ける立場にあるともいえるため、現実には記事によって評価はまちまちである。
近年は、毎号連載以外の記事の構成が、エミュレータ、コピー、ハードウェア解析・改造、ソフトウェア改造、同人・コミケの話題を通年でローテーションするだけの状態になっている。 なお、成人向け作品(同人本、同人ソフト)の紹介記事が毎号連載されていたり、不定期で特集が組まれるが、本誌自体は成人指定とはなっていない。
毎年12月23日(但し、2000年は12月24日)に『ラジオライフ』との合同イベント「東京ペディション」を開催しているが、この合同イベントは元々1998年12月に「ラジオライフペディション200回記念」として東京国際フォーラムでフリーマーケットや10円オークション等を開催したのが始まりである。ゲームラボ編集部の企画としては、ジャンクハンター吉田トークショー(2000年・2001年)、声優で三才ブックス刊行物の熱心な読者であることを公言している桃井はるこトークショー(2001年)、コスプレGALコンテスト(2001年、司会進行がジャンクハンター吉田と桃井はるこ)、焼き損じCD-R投げ大会(2002年・2003年・2005年)などがあるが、2006年と2007年の東京ペディションではゲームラボ編集部の企画は特に何も行われなかった。
[編集] 主な連載
- 同人わーるど
- 同人誌紹介、秋葉原・日本橋の同人誌・同人ソフトランキング、地方イベントスケジュールなどを掲載。
- Talk 2 Talk
- 読者コーナー。人気ハードランキング・激安三姉妹(投げ売り報告)・GL誌上裁判(読者が頭に来たことを編集部員に裁いてもらう)、他。
- GL Information
- ニュースコーナー。国内外の三面記事扱いのニュースを取り上げるが、最近は萌え系のニュースが多め。
- パチモノ天国アジア
- 香港・台湾は無論のこと、タイやベトナムなどの海賊版・コピー商品に関する情報。
- レゲーのたしなみ
- マイナーなレトロゲームを厳選して紹介。
- ゲームラボ流ぶった斬り!!
- 既発売の話題作を辛口でレビュー。RPGとギャルゲーが取り上げられる率が高い。
- さきがけ!! サイバークラッカーズ
- ゲーム業界版の『噂の眞相』一行情報とも言うべき未確認の怪情報を1ページに凝縮して掲載。
[編集] Game Labo Column
- おたく神経サナトリウム(斎藤環)
- マンガなんてただの過ちだ(伊藤剛)
- オトナげないアニメ(多根清史)
- さよなら、エロゲー業界(DAE-HYON)
- 黒川の手帖(黒川文雄)
- ゲームラボ的会社案内(アヒル男爵)
- オダジマかく語りき(小田嶋隆)
- デジキッズのための法律講座(小倉秀夫)
[編集] 萌える! CG教室
CG講座。以下に歴代講師を挙げる。
[編集] 連載漫画
- ゲ道(Calvet)
- ピョコタンのマンガレポート(ピョコタン)
- ニートボールJourney(マミヤ狂四郎)
- もえたん ~Magical Busters, please save the world!~(高橋てつや)
[編集] 関連項目
- ExGAME(本誌の元編集者が独立してブレイン・ストームより発刊した雑誌)
- プロアクションリプレイ
[編集] 外部リンク
- ゲームラボ
- dipsomania(Calvet)「ゲ道」のバックナンバーが読める