キッド (映画)
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キッド The Kid |
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監督 | チャーリー・チャップリン |
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製作 | チャーリー・チャップリン |
脚本 | チャーリー・チャップリン |
出演者 | チャーリー・チャップリン ジャッキー・クーガン リタ・グレイ |
音楽 | チャーリー・チャップリン(1971年サウンド版) |
配給 | ファースト・ナショナル |
公開 | 1921年1月21日 |
上映時間 | 68分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
allcinema | |
Variety Japan | |
allmovie | |
IMDb | |
キッドは、1921年に公開されたサイレント映画。監督・脚本・主演(サウンド版では音楽も)チャーリー・チャップリン、助演ジャッキー・クーガン。
[編集] あらすじ
ある日、放浪者は道ばたで捨て子を拾う。通りがかった警官の手前見過ごすこともできず、彼は自分の家でその赤ん坊を育てることになった。五年後、二人は詐欺まがいのガラス屋をして生計を立てていたが……
[編集] 解説
『キッド』は、オープニングで「笑いと たぶん涙の物語」と語っている通り、映画史上初めて喜劇と悲劇の融合が効果的に取り入れられた長編喜劇映画である。
当時ヴォードヴィルの一芸人にすぎなかったジャッキー・クーガンは、これを期に映画界で最も有名な子役となった。チャップリンの研究家の多くは、チャップリンの第一子が制作開始の直前に死んでいることが、この映画での子供への親密な愛情表現につながっていると指摘している。貧困と金持ちの傲慢に関する描写は、チャップリンのロンドンでの体験が直接に反映されている。その後チャップリンは、アカデミー賞名誉賞の授賞式のため一時アメリカに滞在した1972年に、クーガンとの最後の再会を果たしている。劇中で魅惑的な天使を演じるリタ・グレイは、1924年から1927年までチャップリンの妻(二人目)となった。
撮影は1920年に終了したが、『キッド』はチャップリンの最初の妻ミルドレッド・ハリスとの離婚訴訟に巻き込まれた。離婚に関してはいったん和解が成立していたのだが、チャップリンと『キッド』の配給元であるファースト・ナショナル社との間で契約上のトラブルがあった(チャップリンが六巻物の劇映画として製作していたのに対し、ファースト・ナショナル社は二巻物の短編喜劇3本という扱いにして、チャップリンへの給与を削ろうとした)ため、離婚訴訟を利用して『キッド』の未編集フィルムを差し押さえてしまおうという企みがあったのだ。チャップリンは差し押さえを避けるため、フィルムをコーヒーの缶につめてソルトレークシティのホテルの一室へと逃れて編集作業を行った。
下町のシーンのいくつかが撮影されたオルベラ・ストリートは、撮影より十年ほど前、観光客向けにメキシコ風に改装された街である。当時オルベラはほとんど忘れ去られた狭苦しい街であり、汚い下町の雰囲気を強調するのに適していた。