エキセドル・フォルモ
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エキセドル・フォルモ(Exsedol Folmo)は、SFアニメ作品『超時空要塞マクロス』、『マクロス7』に登場する、架空の人物。劇場版の名前(製造番号)は、エキセドル4970。声の出演は大林隆介(『マクロス7』時代は「大林隆之介」名義)。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 『超時空要塞マクロス』時代
[編集] テレビシリーズ版
ゼントラーディ軍のゼム一級記録参謀。第67グリマル級分岐艦隊司令ブリタイ・クリダニクの補佐官的存在で、各種作戦を立案する。戦闘種族であるゼントラーディ人の中では珍しく、戦闘能力は低い代わりに知能や記憶力は高く、様々な知識を持つ。背が低く、痩せて骨張った顔つきが特徴で、カムジン・クラヴシェラには「骸骨野郎」と呼ばれる。一方のエキセドルもカムジンの過去の不祥事を知るがゆえに、戦場への投入に難色を示している。
地球の文化に対して強い興味を持ち、第一次星間大戦の末期、ブリタイが停戦の決断をした際には自らマイクローン化してマクロスに停戦交渉に赴く。交渉の席では停戦のきっかけとなったリン・ミンメイを呼び出してもらうために彼女の持ち歌である「私の彼はパイロット」を振り付けもつけて披露する。
最終的には上官であるブリタイと共にボドル基幹艦隊総司令ボドル・ザーに反逆、統合軍側に基幹艦隊の情報と効果的な戦術案を提供する。戦後もマイクローンのまま新統合政府に残り、大戦により人材不足がちな新統合政府の貴重な人材として復興に貢献している。彼の持つ知識やゼントラーディ側の情報や記録、統合軍と協力して行った諸々の分析結果はゼントラーディとの共存、混血化が進む人類の指標としての指南書となる。
[編集] 劇場版
劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』ではゼントラーディ軍第425基幹艦隊所属のブリタイ7018アドクラス艦隊の記録参謀。この作品では外見が大きく変わっており、体色が緑色になっている他、大脳が他のゼントランよりも大きく、両腕が触手状になっているなど、より記録参謀という職務に特化した姿となっている。テレビ版とは異なりマイクローン化はせず、最後までブリタイの側に付き従う。
[編集] 『マクロス7』時代
『マクロス7』では「マイクローン化すると脳の記憶容量が落ちる」と考えたため元の大きさに戻り、参謀・オブザーバーとして2038年に出航したマクロス7船団に乗り込む。出航以来宇宙空母バトル7から一歩も外に出ず、艦長席の左手(向かって右)にある穴から顔だけを出している。艦長のマクシミリアン・ジーナス(マックス)が自身で作戦立案をも行うため、参謀としての目立った活躍は少ないが、艦長不在時には代理を務める場合もある(テレビ未放映エピソード「最強女の艦隊」。コンピュータゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」においてもマックスがVF-22SシュトゥルムフォーゲルIIで出撃した後はエキセドルが艦長となる)。
2045年のバロータ戦役においては、蓄積された膨大な知識から敵の正体がゼントラーディの間で禁忌とされるプロトデビルンであると知り、一時はブリッジに顔を出すこともままならないほどの怯えの色を見せる。後に未開拓惑星ラクスでプロトカルチャーの遺跡が発見された際には自ら調査に赴き資料を回収、研究実験艦アインシュタインで分析に当たり、プロトデビルンに関する情報を解読する。
『マクロス7』はテレビ版『超時空要塞マクロス』の歴史を引き継いでいるが、頭部の脈動などを除き外見上の特徴は劇場版『愛・おぼえていますか』を引き継いでいる。その理由についてはマクロスシリーズ#作品の解釈を参照。
CDドラマ『マクロス7 ドッキングフェスティバル〜歌は銀河を救う』ではのど自慢大会に出場し「私の彼はパイロット」を披露するが、音程を外しながらも節をつけていた『超時空要塞マクロス』とは異なり、節をつけずに歌詞を読み上げるというものになっている。