ウォークスルーバン
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ウォークスルーバン(Walk-through Van)は自動車の形状の1つである。
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[編集] 概要
軽ボンネットバンをベースにキャビン部分を軽トラックのパネルバンを載せたような形状をしている。前輪駆動車両である為に、荷室のフロアが低く荷物の積み降ろしがしやすく、また車高は1800mm前後の車両が多く室内を立って歩く事が可能である事からウォークスルーバンと呼ばれる。
車高が高く運転席は一段高い位置からの運転となる為に、前方の視界は良い。しかし貨物車の荷室で運転する事から騒音など快適性は劣っている。
1984年、ダイハツ・ミラをベースに登場し、見た目のユニークさと実用性の高さから、スズキ・アルト、三菱・ミニカにもラインナップされた。先行して登場したミラの普及台数が多かった事もあり、アルトとミニカは軽自動車の規格変更前に消滅している(後にアルトハッスル、ミニカトッポが登場した)。
660cc規格ではミラのみ生産が続けられていたが、1998年の軽自動車規格化改正と同時に消滅した。
トラックやワンボックスカーよりも安価で街乗りにに優れているウォークスルーバンは主に商用車として重宝され、配送車や移動販売車として多く使用された。しかし、現在では商用車としての姿を見られることは少なくなっている。
モーターショーではダイハツ工業がウォークスルーバンの後継モデルを参考出品しているが、市販には至っていない。
[編集] 派生ボディバリエーション
ウォークスルーバンは貨物仕様であるが、乗用向けなど派生ボディバリエーションが軽自動車メーカーより発売されている。
[編集] ミラ・ミチート
移動販売車用として登場した。キャビンは日産・エスカルゴに似ているが、後部はガルウィングドアで荷物の出し入れを可能としている。
[編集] アルト・ハッスル
アルトバンの後部の車高を高くし荷室を広く取っている。見た目は日産・AD-MAXバンに似ている。
[編集] 採用車種
- ダイハツ・ミラ (1982 - 1998)
- 初代(L55)
- 2代目(L70)
- 3代目(L200)
- 4代目(L500)
- スズキ・アルト (1987 - 1998)
- 2代目
- 三菱・ミニカ (1987 - 1990)
- 5代目
- 6代目