インデックスファンド
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インデックスファンドとは、ファンドの基準価額がある指標(インデックス)と同じ値動きを目指す運用をする投資信託のこと。パッシブファンドとも呼ばれる。 連動を目指すインデックスとしては主に以下のようなものがある。
- 株価指数
- 債券指数
- NOMURA-BPI(日本)
- シティグループ世界国債インデックス(世界)
- リーマン・ブラザーズ米国総合インデックス(米国)
- REIT
- S&Pシティグループ・グローバルREITインデックス(世界)
- 東証REIT指数(日本)
- コモディティ
- ロイター・ジェフリーズCRB指数(世界)
通常当該ファンドがベンチマークとする株価指数に採用されている銘柄群と全く同様の銘柄構成[1]を採り、各企業の株式のファンドへの組み入れ比率も株価指数への影響度に比例した割合となる。
また株価指数の銘柄入れ替えが発生した際には、当該ファンドも指数の対象から外れた企業の株式を売却し、新たに指数に採用された企業の株式を購入する動きを取ることから、指数から外れた企業にとっては株価の下落要因に、新規採用企業にとっては株価の押し上げ要因となる。
目次 |
[編集] 歴史、背景、理論
大多数の投資信託の運用成果はインデックスに及ばない。このことは学界では知られていたが、バートン・G・マルキール(Burton Malkiel)が1973年に著した『ウォール街のランダム・ウォーク』(A Random Walk Down Wall Street)[2]によって一般に広く知られることとなった。「そうだとしてもインデックスに直接投資することはできないのではないか」という反応に対し、マルキールは「そのうちできるさ」と答えた。
1975年12月31日、ジョン・ボーグル (John Bogle)によって初のインデックスファンドが設定された[3][4]。 このファンドは次第に人気を呼び、2000年にはマゼラン・ファンド(おそらく世界で最も著名なアクティブファンドである)を純資産額で追い越した。
[編集] インデックスファンドの構成方法
[編集] トラッキングエラーとその要因
トラッキングエラーとは、インデックス投資においてインデックスファンドやポートフォリオの値動きが、対象とするインデックスからどれほど乖離しているかを表す指標。ファンドやポートフォリオのリターンとインデックスの値動きの標準偏差であらわされ、インデックスファンドのリスクの指標とされる。
トラッキングエラーの主な要因としては
- 売買時間の不連続性
- 売買単位の不連続性
- 運用コスト
が挙げられる。
1に関しては構成銘柄の重みの変動やファンドの追加や解約によるキャッシュの移動により構成銘柄を売買しなければならない場合が発生したとき、理想的には都度売買を繰り返して理想の構成比率にできればよいが、売買手数料の面から現実には不可能である。よってある特定の時期にしか取引しなくなることにより、理想の構成比率から乖離が生じることになる。
2に関しては純資産に構成銘柄の重み付けをした場合に銘柄の売買単位に対して端数が生じてしまうことによる。このため、インデックスの重み付けをそのまま採用する(完全法と呼ぶ)のではなく、ファンドの資産からインデックスとの乖離を少なくするように銘柄の重み付けを最適化する方法(最適化法と呼ぶ)がよく用いられる。
3に関しては実際の運用にかかる費用(売買手数料、信託報酬、税金)がファンドの資産から差し引かれることにより生ずる。この金額に関しては運用報告書の実績によって確認することができる。
[編集] インデックスファンドの種類
インデックスファンドは、いわゆる上場されていない狭義の投資信託でなされるものと、指数連動型の上場投資信託によってなされるもの、の二種類存在する。一般に特に前者のみをインデックスファンドと称する場合が通常である。
[編集] 脚注
- ^ 対象とする指数が数百種など多数の銘柄で構成されている場合は、都合上そのすべてをファンドの構成銘柄としない場合もある。
- ^ バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーク』 ISBN 978-4532352608
- ^ 「バンガード500インデックス・ファンド」
- ^ http://allabout.co.jp/finance/assetmanagement/closeup/CU20071210K/