アーシー
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アーシー(Arcee)はトランスフォーマーの架空のキャラクター。サイバトロン軍団に所属する女性戦士(ウーマン・サイバトロン)。日本語版の声優は勝生真沙子(「ムービー」及び「2010」)、川浪葉子(『ヘッドマスターズ」)、湯屋敦子(「リバース」)。原語版はスーザン・ブルー。
[編集] 特徴
オープンカータイプの未来カーに変形。母性的な慈愛心を持つ一方で芯が強く、機転と行動力にも優れ隕石を囮に敵の裏をかきガルバトロンの銃を撃つなど、男顔負けの活躍をする。 戦士として非常に優秀であるにもかかわらず、デストロンは彼女を過小評価している。デストロンには男尊女卑の考えが強く、彼女を評価に値しないと考えているためである。このことは彼女の優位性を更に高めている。ガレージキット付属のテックスペックでも、「ルックスは常に欺いている(Looks are always deceiving.)」と、彼女がこの点の利用価値が非常に高いと考えていることがわかる。
「ムービー」ではスプラングと行動をともにし、自分達の落ち度を責めないホットロディマスにも気がある描写があったが、「2010」では前者のガールフレンドとして描かれ、仲間が揃って戦死した(と思われた)際にもスプラングはアーシーの死に憤りを感じて仇討ちを誓う素振りを見せた。
「リバース」ではダニエルと互いに友人と接しており、彼の負傷時にヘッドを差し出し互いの一部と知覚するヘッドマスターとなった。
パラレルワールドの関係にある「ザ☆ヘッドマスターズ」では秘書的な役どころとなり、性格は淑やかでダニエルとウィーリーに対しては少々年上の女性として接しており、クロームドームがそんな彼女に憧れに似た感情を抱いていた。
コミック版「ビーストウォーズメタルス」ではビースト戦士(マクシマル)にリフォーマットされ、ブラックウィドーと同型のメタルスアーシーとなっている。また、原語版「ビーストウォーズ」によると、ラットルはアーシーの親戚に当たるらしい。 ただし、海外版の声優であったスーザン・ブルーが音響監督として制作に参加したためであり、スタッフがTFサーガに深みを増す狙いがあったかは定かでない。
[編集] 商品
1986年の時点でタカラ(現・タカラトミー)も商品化するために試作品を作っているが当時の技術で完全な女性体型の変形玩具は難しく、ハズブロ側が出さないこととした。その後アニメデッサンに近い非変形ソフビに加わる予定があったが、シリーズそのものが日の目を見なかった。
「リバース」でのヘッドマスター化と連動してクロームドームの塗装変更品として販売する案もあったが、頓挫している。
1998年のボットコンジャパンでは変形とスタイルを両立したものを自作したファンがおり、喝采を浴びた。
SCF(スーパーコレクションフィギュア)でプロポーション重視の立体化は実現した。また、色違いでパラドロンの看護婦も発売された。
メタルスアーシーは、2001年のボットコンにて限定発売されている。
同名のキャラとして、『マイクロン伝説』ではスクーターに変形するマイクロンが登場したが、純粋なオマージュとは言い難いが、『エネルゴン』に登場した女性型オムニコンであるエリアル/Arceeは、変形モチーフこそバイクであるが、ロボットモードのスタイリングや配色から、アーシーらしさが出ている。
トランスフォーマー (実写映画)ではバイクに変形する同名のTFがゲーム、玩具で登場。 企画段階ではアイアンハイドの代わりに映画に登場する予定だった。