アドルフ・クスマウル
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アドルフ・クスマウル(Adolf/ph Kussmaul、1822年2月22日 カールスルーエ近郊グラーベン Graben - 1902年5月28日)はドイツ人医師。
ハイデルベルクで医学を学び、ルドルフ・ウィルヒョウのいたヴュルツブルグ大学で医学博士を得、1857年ハイデルベルグ大学教授、1859年エルランゲン大学内科部長、1863年フライブルク大学内科部長、1876年ストラスブルグ大学内科部長。ハイデルベルグ市名誉市民。
1868年に、地球上ではじめて、長さ47cm、直径13mmの「硬性胃鏡」と呼んだ金属管を使用して生きた人間の胃の中を観察した医師。とはいってもその時代には現在の内視鏡のようなファイバーなどはなく、まっすぐの硬性胃鏡を、中国の呑剣士にまっすぐ飲み込んでもらい観察したという。また、胃内は当然まっくらで、現在なら内視鏡の先から照明で照らせばいいのだが、ろうそくの火でなんとか胃内を明るく見たという。
そのほか、1866年には自らの剖検例にて結節性動脈周囲炎(現在の結節性多発動脈炎)を発見した。1874年には、糖尿病性ケトアシドーシス患者の呼吸について詳細に記載し、クスマウル呼吸と命名。大脳の言語回路についても考察し、クスマウル脈の命名者でもあるなど19世紀の医者の多聞にもれず多彩な活躍をした医師である。