アジート (航空機)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アジート
- 用途:邀撃機・練習機
- 分類:戦闘機
- 設計者:ヒンドゥスタン・エアロノーティックス
- 製造者:ヒンドゥスタン・エアロノーティックス
- 運用者:インド空軍
- 初飛行:1976年9月30日
- 生産数:79
- 運用開始:1977年
- 退役:1991年
アジート(Ajeet)は、フォーランド ナットを基にヒンドゥスタン・エアロノーティックスにより開発された軽戦闘機。アジートには、サンスクリットで「無敵」「征服されざる」と言った意味がある。
ナットの改良型を求めたインド空軍により1972年に、当初は邀撃機として要求され、後に副次的に対地攻撃任務をこなすことも求められた。ヒンドゥスタンによって2機のナットが試作機の母体として改造され、1975年に初飛行した。翌年の9月30日には、生産型が初飛行している。
アジートは、実戦を経験することなく1991年に退役した。
目次 |
[編集] ナットとの相違点
ナットで操縦に支障をきたしていた油圧システムが改良され、アビオニクスも改善された。水平尾翼は、スラブテール方式に変更され、降着装置の改善と機内燃料タンクの大型化も行われた。ハードポイントも両翼に追加され、計2基の増大を見たが、これがナットとの外観における相違点となっている。
[編集] 複座型
1982年に複座型の練習型を開発したが、この機体はその年の末に墜落した。翌年には2機の試作機が飛行したが、インド空軍の関心は得られず計画は中止され、試作型2機は単座型と同様の任務に割り当てられた。
[編集] 要目
- 全長:8.74 m
- 全幅:6.73 m
- 全高:2.46 m
- 翼面積:12.69 m2
- 空虚重量:2,307 kg
- 最大離陸重量:4,171 kg
- エンジン:HAL/ブリストル・シドレー オーフュース 701-01 ターボジェット (推力 20.9KN)1基
- 最大速度:1,225 km/h
- 航続距離:805 km
- 到達高度:14,630 m
- 上昇率:101.6 m/s
- 乗員:1名
- 武装:30mm機銃2門
- ハードポイント:4ヶ所、合計900kg以下