アサルト
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ジャンル | シューティングゲーム |
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対応機種 | アーケード |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
人数 | 1人~2人 |
メディア | SYSTEM II基板 |
発売日 | 1988年4月 |
アサルト(ASSAULT)
- 『突撃』、『攻撃』、『暴行』等といった意味の英単語。
- 『assault』…アダルトゲームで活動しているシナリオライター。
- 『アサルト』…アーケードゲームのタイトル。本項にて、説明する。
- 『アサルト』…『月刊少年エース』(角川書店)の増刊号。コミック誌。
アサルト(ASSAULT)は、ナムコ(現バンダイナムコゲームス)が1988年4月に発売したアーケードゲーム。
[編集] 概要
先端にボタンの付いた2本のレバーで自機の戦車を操作する、トップビュー(見下ろし)任意スクロールシューティングゲームである。マップ中に配置された大型砲台をすべて破壊するとステージクリアとなる。
レバーを2本用いた無限軌道(キャタピラ)車両の操作を画面回転を使って表現したために比較的判りやすく、リピーターも多かった。同じ年に、ゲームの難易度を2タイプから選択できるようになったマイナーチェンジ版として『アサルトプラス』も発表された。細部まで練りこまれたゲームバランスの良さと、単純明快なルールにより、地味ながら人気がある。
メカデザインは大河原邦男、音楽は細江慎治と野口和雄が担当している。
1996年11月8日に発売されたプレイステーション版『ナムコミュージアム Vol.4』には、『アサルト』『アサルトプラス』が収録されている。
[編集] システム
ナムコのマザーボードSYSTEM II基板を使用したゲームの第一弾。このゲーム基板の持つ回転・拡大縮小機能をうまく活かし、「自機では無くフィールドを回転させる」という方法で、同基板の性能を見せつけるとともに判りやすい操作性を実現した。
2本のジョイスティックがあり、2本とも前方に倒すと前進、2本とも手前に倒すと後退。右スティックを前方に倒し、左スティックを中央のままにすると左方向に旋回しながら前進する。左右のレバーを前後逆に入れることで素早く超信地旋回することも可能で、重要なテクニックとなる。 自機を回転させる操作をすると、表示上は自機以外の敵・背景などが自機を中心に回転する。
レバーを2本とも左右同じ方向に倒すと自機が真横へ転がる。左右に押し広げると機首を持ち上げ、グレネードという広い範囲を攻撃対象とする武器を発射することができるが、この間は移動・回転ができず近距離攻撃がしにくくなるため、敵の攻撃に晒され易い。
また、マップ中に「エレベーター」と呼ばれる自機をジャンプさせる事ができる場所が存在する。自機をジャンプさせると、(地形が遠くなるために)画面が縮小して表示される。この際には使用武器がグレネードに固定され、より遠方の敵を攻撃可能。ただしエレベーターには使用回数制限がある。
途中で道に迷った場合はコンパスが表示されて、自機が進むべき方向をナビゲートしてくれる。
プレイヤーは敵大型砲台を目指して現れる敵戦車を破壊しつつ進んでいく。ステージ中では常に時間制限があり、敵の弾に当たってミスになるだけでなく、タイムが00になってもミスで自機を1機失う。タイムはステージ開始時には表示されないが、タイムオーバー99秒前になると画面中央上にそれが表示されカウントダウンが始まる。時間内にすべての敵大型砲台を破壊すれば1ステージクリア。タイムが00になると同時にクリアするとタイムボーナスがフルに加算される裏技があるが、後期のバージョンやアサルトプラスでは修正されている。
アサルトは全11ステージ、アサルトプラスは『イージーアサルト』と『スーパーアサルト』の2バージョンが収録され、それぞれは全5ステージ・全10ステージクリアでエンディングとなる。アサルトプラスのみ、全面クリア時に残機ボーナスとして1機につき20万点が加算される。
敵を破壊すると残骸が残るが、この上での自機や敵の機動性能は低下する。この辺りは同社の『グロブダー』(1984年12月リリース)にも通じる。
[編集] 操作系備考
この2本レバーという操作方法はFPS形態タンクバトルゲームの『サイバースレッド』や異色アクションゲーム『塊魂』などにも継承されたが、やや操作方法は異なる。他社の作品としては『電脳戦機バーチャロン』(セガ)や『ゾイドインフィニティ』(タイトー)も2本スティックを採用、同様に独特の操作性をゲームに与えている。また、アサルト以前にも、『クレイジークライマー』(日本物産)、『リブルラブル』(ナムコ)、『空手道』(テクノスジャパン)という2本のレバーで操作するゲームがあり、独特な操作方法がゲームに独創性を与えていた。