ひびき型音響測定艦
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ひびき型音響測定艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 音響測定艦 |
艦名 | |
前級 | |
次級 | |
性能諸元 | |
排水量 | 基準:2,850t |
全長 | 67m |
全幅 | 29.9m |
全高 | 15.3m |
吃水 | 7.5m |
機関 | ディーゼル・エレクトリック 発電機4基 電動機2基2軸 3,000馬力 |
最大速力 | 11ノット |
航続距離 | |
乗員 | 40名 |
兵装 | なし |
ひびき型音響測定艦(ひびきがたおんきょうそくていかん、JMSDF AOS HIBIKI Class)は海上自衛隊が運用している音響測定艦。同型艦は2隻。
[編集] 概要
冷戦期の1980年代後半において、海上自衛隊の仮想敵であるソビエト海軍の潜水艦の静粛性が向上してきた。潜水艦の静粛性向上は被発見率の低下に直結するものであり、西側各国の対潜水艦戦に影響を与えた。海上自衛隊は対潜水艦戦に特に注力しており、潜水艦探知率の向上のために、ソナーの充実した音響測定艦を建造することとなった。
ひびき型音響測定艦は1980年代末に起工され、艦体の完成後、アメリカ合衆国において探索曳航アレイシステム・SURTASS(Survellance Towed Array Sonar System,サータス)の艤装を行っている。艦はアメリカ海軍のビクトリアス級音響測定艦の影響もあり、SWATH形式の双胴船となっている。双胴船であることにより、艦の安定性は高い。水線下の船体は魚雷形であり、艦橋は艦体前面にある。煙突は艦中央部に2本あり、艦の後部はヘリコプター甲板となっている。艦尾中央にはSURTASSの曳航アレイを投入・曳航するための設備を持つ。また、艦自体の静粛性を高めるために、機関はディーゼル・エレクトリック方式となっている。
運用法は、SURTASSを展開しながら、日本近海を遊弋し、潜水艦の音響情報を収集する。収集した音響情報は、陸上にある対潜情報分析センターに送られ、潜水艦探知の資料となる。なお、ひびき型音響測定艦はSURTASSによる、静粛性の高い潜水艦の探知・情報収集や長距離での潜水艦探知を目的としており、対潜水艦用の武装は有していない。
[編集] 同型艦
- ひびき AOS-5201 1989年1月28日起工 1990年7月27日進水 1991年1月30日竣工 三井玉野造船所
- はりま AOS-5202 1990年12月26日起工 1991年9月11日進水 1992年3月10日竣工 三井玉野造船所