たらい
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たらい(盥、タライ)とは、平たい桶のことを言う。通常丸い形をしている。比較的浅い。
桶の製作技術を使って、木製のたらいが使われていた。洗濯機が無かった時代には洗濯などで多く用いられた。また、顔や手足を洗うためにも使われ、「手洗い」が転じて「たらい」となったともいわれる。
嫁入り道具としても必要であった。
第二次世界大戦後、アルミニウムやメッキ鋼板で作られるようになる。軽量化、耐久性の向上が図られる。
その後、トタンを用いた金だらい(かなだらい)中心となり、プラスチック製のものへと変化してくる。最近では、洗濯用途もなくなり、行水は風呂場でシャワーで充分なので使われる機会は少なくなってきている。
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[編集] 用途
- 木製のものは保温性にも優れ、出産時の産湯に使われる
- 洗濯板を用いて洗濯する
- 行水に使う。この場合、昼までに水をはり、日光で温まった日向水を利用するのが賢明
- スイカなどの冷却に使う
- 旅籠で客人が足を洗う
- 新潟県佐渡島などで、たらい舟として、漁撈用、観光用の乗り物として利用する。
- 広げやすく,液漏れしにくい性質を利用して、寿司でシャリに合わせ酢を混ぜるときに用いる。また、ちらし寿司では具を混ぜるのにも利用される。
[編集] その他
ザ・ドリフターズなどのコントに良く登場し、天井から突然金だらいが落ちてきて出演者の頭部を直撃するなど、小道具として頻繁に使用されている。これが広まり、ギャグ漫画などでも同様の描写がしばしばなされる。その際、きっかけとして別の登場人物が、上から垂らされた紐を引くことも多い。また、コンピュータゲームでは罠(武器)として使われる事もある。