火の呼吸
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火の呼吸(ひのこきゅう)は、クンダリニー・ヨーガの呼吸法をベースにしたトレーニング法。北米に渡ったインド人のヨギ・バジャンによって広く公開された。
日本では小山一夫が主に広めているが、彼は火の呼吸の実践によって以下のような効果が期待できるという。
- 免疫力・自然治癒力の強化
- 体力増強
- 集中力の高揚
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[編集] 火の呼吸の実践者
ヒクソン・グレイシーがヨーガをトレーニングの中に組み込んでいることを知った格闘家船木誠勝はヒクソンとの対戦前に、自らもヨーガを修行したいと表明する。ここでトレーナーとして名乗りを上げ船木に火の呼吸を指導したのが小山一夫である。船木には取り込んでから1週間で全身が活性化するなどの効果があったという。火の呼吸は船木の実践から有名になり、これに取り組んでいる格闘家に近藤有己、数見肇、岩崎達也などがいる。
[編集] 火の呼吸の基本
全身をリラックスさせ姿勢をまっすぐに保つ。
息を鼻から吐きながらお腹を引っ込め、吸うときは鼻から自然に空気を入れる。意識は吐くことに集中する。
はじめは1分間に30回くらいのペースで行い徐々に速くしてゆく。
慣れたら1分間に200回程度の速さで呼吸を行う。
[編集] ヨーガ式発勁
火の呼吸の応用により横隔膜の上下運動の体重移動から中国拳法での発勁(寸勁)のようにノーモーションで胸骨を折る程の破壊力を出し、またこれを応用して合気と同様のことも行える技術を短期間で習得できると小山は述べていた。なお、この技術を公式戦などの試合で用いられた例は確認されていない。