リカルド・オラバリエタ
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リカルド・オラバリエタ(Ricardo OLAVARRIETA)は、メキシコの元フィギュアスケート男子シングル選手で、現在はフィギュアスケート審判員。
[編集] 経歴
メキシコ代表として1992年アルベールビルオリンピック29位(OPのみ。FPに進めず)、1998年世界選手権36位(予選のみ。SPに進めず)、2000年世界選手権47位(予選のみ。SPに進めず)、2000年四大陸選手権23位と国際大会に出場し、引退後は審判員(ジャッジ)の道に進む。現在はISUの技術審判員として国際大会でテクニカルスペシャリストなどを務めている。
[編集] 審判員としての活動
日本のフィギュアスケートと関係性の深いジャッジとしても知られ、ISUジャッジングシステムが施行されて以降の日本で開催される国際競技会のときには、必ず審判員として来日している。
また、ステップシークエンスの判定において、日本選手に最高難度であるとされるレベル4の認定を出すことの多い技術審判員としても知られている。ステップシークエンスのレベル判定においては、まずレベル4に相当するだけのターンとステップが行われたとカウントするのも技術審判の裁量であるが、その上でレベル4に相当する技術必須要件を満たしていたとしても、技術審判員により「上体が『よく』動いている」「ターンを『すばやく』つなげられている」といった2点の条件をも満たしたと判定されなければレベル3にとどまるものとされている。あるステップシークエンスがレベル4の認定を受けたときは、レベルによって与えられる基礎点の他に付与される加点(GOE)がレベル3と認定されたときの2倍になるというルールがあり、ステップシークエンスのレベル4の判定は点数に大きくかかわってくるものである。
- 過去にテクニカルスペシャリストを務めた大会(開催地)の一覧及びそのときに出されたステップシークエンスのレベル4
- 2003年NHK杯(日本) [このときのテクニカルコントローラーは平松純子]
- 2004年NHK杯(日本) [このときのテクニカルコントローラーは平松純子]
- 2005年NHK杯(日本)…高橋大輔(日本) [このときのレフリーは城田憲子]
- 2005年ISUグランプリファイナル(日本) [このときのレフリーは尼子健二]
- 2006年NHK杯(日本)…高橋大輔(日本)、パトリック・チャン(カナダ) [このときのアシスタントテクニカルスペシャリストは岡崎真]
- 2007年世界フィギュアスケート選手権(日本)
- 2008年欧州選手権(クロアチア)…トマシュ・ベルネル(チェコ) [このときのテクニカルコントローラーは平松純子]
- 2008年四大陸選手権(韓国)…高橋大輔(日本)
なお、これまでステップシークエンスにおけるレベル4が出されたのは、上記の他には
- 天野真(日本)により、2007年四大陸選手権(アメリカ)…ジェフリー・バトル(カナダ)
- 岡崎真(日本)により、2007年NHK杯(日本)…トマシュ・ベルネル(チェコ)、カロリーナ・コストナー(イタリア) [このときのアシスタントテクニカルスペシャリストは彼、リカルド・オラバリエタ]
- Todd SAND(アメリカ)により、2007年ISUグランプリファイナル(イタリア)…エバン・ライサチェク(アメリカ)
- KAMBERSKA Katerina(チェコ)により、2006年トリノオリンピック(イタリア)…エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)
- Troy GOLDSTEIN(アメリカ)により、ISU公式競技会ではないが2007年ユニバーシアード(イタリア)…高橋大輔(日本)
の4例である。