スーパーライナー (客車)
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スーパーライナー(Superliner)は、アムトラックが保有する2階建て客車の愛称。
1956年にバッド社で製造されたサンタフェ鉄道向けの客車「エル・キャピタン」(El Capitan)に範をとり、2階に主客室と通路、1階に出入口を配置する「ハイレベルカー」(Hi-Level car)と呼ばれる構造を有する。車体はステンレス鋼製で、300両以上が1979年から1981年までプルマン社で製造された。1993年には後継モデルのスーパーライナーIIも登場、ボンバルディア・トランスポーテーションで製造されている。 車体寸法は長さ85フィート(25.9メートル)、幅10フィート2インチ(約3.1メートル)、高さ16フィート2インチ(約4.9メートル)と車体幅を除けば新幹線よりも大きく、重量はコーチ(座席車)で148,000ポンド(67トン)に達する。
[編集] 車種
- スリーパー(寝台車)
- 2階/シャワー付き個室(2人用):5室、ルーメット(2人用):10室、便所
- 1階/家族用(4人用)個室:1室、トイレ付き身体障害者用個室:1室、ルーメット:4室、便所、共同シャワー室
- コーチ(座席車)
- 2人がけのリクライニングシートがシートピッチ50インチ(1,270mm)で並び、座席定員は60人程度。1階は身体障害者および同伴者用の客室と便所・洗面所・更衣室が備わる。
- バゲージコーチ(荷物・座席合造車)
- コーチの1階客室部分を荷物室としたもの。
- コーチ・カフェ
- コーチの1階客席部分にカフェを設置。
- ダイナー(食堂車)
- 新幹線100系電車の168形やJR東日本E26系客車のマシE26形同様、2階を客席、1階をキッチンとしているが、客席への通路は2階に設置されている。
- ラウンジ
- いわゆるロビーカー。2階は更新前の近鉄30000系電車中間車のように屋根の肩に天窓が設けられている。1階は便所・洗面所とカフェ。
- トランジションドーム(Transition Dorm)
- 編成の前後に通常サイズの高さの客車を連結し、貫通させる際に用いられるアダプター的な車両。車端に階段が設置されており、車両の左右で貫通路の高さが異なる。在来型車両の端部を嵩上げしてスーパーライナーと連結できるようにしたドーム車もある。
[編集] 就役列車
車高が4.9メートルと通常の車両より高いため、架線集電による電化区間のあるアメリカ合衆国の「ノースイースト・コリドール」と呼ばれる東海岸~ニューイングランドのワシントンDC - フィラデルフィア - ニューヨーク - ボストンへは乗り入れできない。第三軌条集電による電化区間には乗り入れ可能である。
- キャピトル・リミテッド(Capitol Limited、ワシントンDC~クリーブランド~シカゴ)
- オートトレイン(Auto Train、ヴァージニア州ロートン~フロリダ州サンフォード)
- サンセット・リミテッド(Sunset Limited、ニューオーリンズ~ロサンゼルス)
- テキサス・イーグル(Texas Eagle、シカゴ~サンアントニオ~ロサンゼルス)
- カリフォルニア・ゼファー(California Zephyr、シカゴ~デンバー~カリフォルニア州エメリービル)
- シティ・オブ・ニューオーリンズ(City of New Orleans、シカゴ~ニューオーリンズ]])
- サウスウェスト・チーフ(Southwest Chief、シカゴ~カンザスシティ~ラスベガス~ロサンゼルス)
- エンパイア・ビルダー(Empire Builder、シカゴ~ミルウォーキー~ミネアポリス~シアトル・ポートランド)
- ハートランド・フライヤー(Heartland Flyer、テキサス州フォートワース~オクラホマシティ)
- コースト・スターライト(Coast Starlight、シアトル~ポートランド~サクラメント~ロサンゼルス)