サウスウェスト・チーフ
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サウスウェスト・チーフ(Southwest Chief)は、アメリカ合衆国の長距離列車の名である。かつてはサウスウェスト・リミテッド(Southwest Limited)という列車名であった。アムトラックが運営するこの列車は同国南西部を横断し、シカゴとロサンゼルスを結んでいる。3,631km(2,256マイル)の行程を車中2泊3日、40時間以上かけて走行する。途中、イリノイ・アイオワ・ミズーリ・カンザス・コロラド・ニューメキシコ・アリゾナ・カリフォルニアの8州を通る。
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[編集] 歴史
サウスウェスト・チーフの歴史は1936年にさかのぼることができる。その年、アッチソン・トピカ・サンタフェ鉄道(サンタフェ鉄道)は同社の首位列車としてアメリカ合衆国南西部を横断する特急列車、スーパー・チーフ号(Super Chief)を登場させた。シカゴとロサンゼルスを結ぶこの列車は、アメリカ鉄道史上初めてディーゼル機関車を動力とした旅客列車で、同区間を結んでいた蒸気機関車牽引の看板列車チーフ号の高速版であった。このディーゼル機関車は流線形をしており、高速運転が可能であった。また、連結された車両はプルマン寝台車とフレッド・ハービー社の運営による食堂車、ラウンジ車、展望車で、利用にあたっては1等運賃と寝台料金の他、高額の特別料金が必要であった。翌1937年にはバッド社が製造したステンレス鋼製の軽量車両に置き換えられ、シカゴ・ロサンゼルス間3,584.5kmを39時間49分、平均時速90km/hで走った。最高時速は160km/hを超えていた。
当初は週1往復の運行であったが、徐々に車両の増備が行われ、第二次世界大戦中は週2往復、1948年には毎日運行となった。車両の置き換えは定期的に行われ、個室寝台車の比率が徐々に増加していった。
列車の全盛期は1950年代までで、1957年には需要の減少により、同区間を走行する全車座席車の高速列車エル・キャピタン号との併結が行われるようになった。ただし、両列車は独立した列車として運行された。別々に食堂車とラウンジ車を連結し、スーパーチーフ号とエル・キャピタン号の間での乗客の行き来は出来なかった。エル・キャピタン号は全車2階建て車両で構成され、重厚な編成が展開されることとなった。
1971年、アムトラックはサンタフェ鉄道よりスーパー・チーフ号の運営を引き継いだ。しかし、車両編成には変化が生じた。スーパーチーフ号の寝台車両とエル・キャピタン号の2階建て座席車という構成には変化はなかったが、サービスの合理化の観点から別々に連結されていた食堂車が統合され、両列車間の行き来が可能になってしまったのである。サービスの質が低下したと思われたため、1974年にサンタフェ鉄道はアムトラックに「スーパー・チーフ」の名を使うことを禁じ、「サウスウェスト・リミテッド」という列車名に改めさせた。その後、寝台車を含め、2階建ての寝台車スーパーライナーへの置き換えが行われ、サービスの質が向上したため、1984年、サンタフェ鉄道は列車名に「チーフ」を冠することを許し、現在の「サウスウェスト・チーフ」という列車名に改められた。
[編集] 編成
サウスウェスト・チーフはアムトラックの2階建列車、スーパーライナー(Superliner)で運行されている。標準編成は寝台車3両、座席車3両、食堂車、および展望車となっている。また、旅客の荷物を載せるための車両や貨物車も連結されている。
[編集] 沿線の主な都市
サウスウェスト・チーフは次のような都市に停車する。
このほか、
- ニュートン駅(Newton)はウィチタ都市圏内にあり、同都市圏の鉄道での玄関口になっている。
- ラミー駅(Lamy)からはサンタフェへの連絡バスが出ている(予約制)。
- ウィリアムズ・ジャンクション駅(Williams Jct)はグランドキャニオンへ通ずるグランドキャニオン鉄道との乗換駅である。
- キングマン駅(Kingman)からはラスベガスのマッカラン国際空港へ提携バスの便がある。