ゲームデザイナー
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ゲームデザイナー (game designer)とはその和訳どおり、ゲームの設計を行なう人物及びその役職である。ゲームの世界観やストーリー、ゲームシステムなどを決める役割を担う。
[編集] アナログゲームのゲームデザイナー
ゲームデザイナーは元々ボードゲーム及びテーブルトークRPGの設計を行なう人物をさす言葉であり、コンピュータゲームの開発者等をさす場合はゲームクリエイターと呼ぶことが多い。[要出典]
多少の図案などはあるにせよ、非コンピュータのゲームにおいては文字媒体が基本であり、扱う題材・世界設定と各種計算判定、そして最終的なバランス調整が重要とされる。ゲームデザイナーはこれらの要素を決定する事が役割として求められる。
特にテーブルトークRPGにおいては、テーマや舞台設定を構成するワールドデザイナー、各種判定に利用するパラメータと判定方式などを確率論等を用いて設計するシステムデザイナーの2つの役割があり、どちらか一方だけを担当する場合もあれば、両方を兼務したり、作品によって担当を変える場合もある。例えば、水野良や井上純弌はワールドデザイン専業であり、清松みゆきや遠藤卓司はシステムデザインを主に担当することが多い。
[編集] コンピュータゲームのゲームデザイナー
コンピュータゲームにおいてもゲームデザイナーと名乗る時は上記と大差なく、主に画面上には現れないパラメータの変動や判定計算式を設計する事を主な作業とすることになる。
しかし家庭用ゲーム機の開発現場においては、専任のゲームデザイナーはプランナーが担当する新規ソフトウェアの立案とは切り離された立場となる。その為、ゲームの本質的な質の部分であるゲームそのものの面白さを左右する立場でありながら、専任のゲームデザイナーは重用されておらず、ゲーム開発の現場においてはプログラマやプランナーと兼任する事が殆どである(⇒詳しくは、ゲームクリエイターを参照)。
その為、ゲームの企画立案を取り扱う(狭義の)プランナーや、ゲームのストーリーを担当するゲームシナリオライターを含めてゲームデザイナーと呼ぶ場合がある。また、開発内容を精査し指揮するディレクターや、内部設計を担当したプログラマが、自らゲームデザイナーを名乗る例も存在している。
しかし、一般の例においてはゲームデザイナーやゲームシナリオライターをプランナーに内包する場合が多く、ゲームデザイナーと言う肩書きを使用する事自体がコンピュータゲームの開発においては珍しくなっている。むしろ、本来の担当にかかわらずゲームデザイナーの肩書きを使用している人は、ゲームの内部設計部分を重視しているゲームクリエイターであると言える。[要出典]