オネイロス
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オネイロス(古典ギリシア語:Ονειρος、複数形:オネイロイ、Ονειροι)はギリシア神話の神で、夢を神格化した神である。オネイロスとはギリシア語で、夢を意味する。ヘーシオドスの『神統記』によれば、ニュクス(夜)の息子であり、眠り(ヒュプノス)の神と兄弟であり、対になっているとも言える。
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[編集] 概説
オネイロスは眠りあいだにあって人の心を休ませ、同時に、神意を伝える者として重要な意味を持った。古代において夢占いが盛んであったが、オネイロスのメッセージを解き明かすことが神の意図を知ることでもあった。
『オデュッセイア』によれば、夢は、オーケアノスの遙か西の彼方、太陽が沈むところに住処を持っているとされる。それは死の国の近くでもあった。夢の国から夢は、二つの門のどちらかを潜って人間の世界へと訪れる。象牙の門から出てくる夢は、実のない偽りを人に伝え、他方、磨かれた角の門から出てくる夢は、真実を伝えるとされた。
またオウィディウスの『変身物語』が述べるところでは、眠り(ヒュプノス)の神の住処がキンメリオイの国近くの深い山のなかにあるとされる。それは洞窟で、そのもっとも奥深い場所に眠りの神が象牙の寝台で眠っており、そのまわりに、形の知れない、空しい夢があやしくも漂っているとされる。ここから人の夢に、定かならぬ姿や形が現れるのである。
[編集] 三種類の夢
この眠りの洞窟の奥の寝台のまわりに漂う夢たちは、三種類があるとされる。
- モルペウス(Morpheus):人の姿を取る夢
- イケロス(Ikelos):獣の形を取る夢
- パンタソス(Phantasos):物体の形を取る夢
[編集] 参考書籍
- 呉茂一 『ギリシア神話』 新潮社
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 神話百科事典のオネイロス [英文]
- Here Be Dreams [英文]
- テオイ・プロジェクトのオネイロイ [英文]
- オネイロス・オンライン [英文]
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