インド海軍
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インド海軍(भारतीय नौसेना, Bharatiya Nau Sena、Indian Navy)はインド軍の軍種の一つで、イギリスの植民地海軍を発祥とする。インド洋で活動する海軍では最大級のものである。
いまだにイギリス海軍との結びつきは強く、イギリス海軍の旧式艦を運用している。また、ロシア海軍から艦船を購入して運用している。2004年時点の人員は55,000人。
[編集] 歴史
インドは有史以来アラビアなどと海上交易をしていたので、ある程度の海上戦力を有していたと考えられるが、これは現在のインド海軍とはあまりつながりがない。近代インド海軍の始まりはイギリスの東インド会社がポルトガルとのスワリーの海戦(Battle of Swally)に勝利したところからであるといわれている。1612年9月5日、東インド会社はインドでの利権を守るためにスワリー(Suvali;英名 Swally)に艦隊を設置した。この艦隊は商船の護衛を任務とするもので、大規模な海戦を戦うためのものではなかった。1665年2月8日に東インド会社がボンベイ(現・ムンバイ)を占領、以降拠点として整備するようになる。これにより艦隊も活動範囲を広げるようになった。1686年、艦隊はボンベイ海軍の名を与えられポルトガルやフランス、オランダの海軍と戦うようになった。1824年のビルマ戦争も戦った。
1830年になるとボンベイ海軍は女王陛下のインド海軍と名を改められ、イギリス海軍の一部となった。活動範囲はさらに広がり、中国との戦いにも用いられるようになった。インド海軍は1863年に再びボンベイ海軍へと名を戻したが、1877年には再び女王陛下のインド海軍となった。この頃の海軍はカルカッタとボンベイを根拠地とした。1892年、インド海軍は王室インド海軍と名を変えた。王室インド海軍は50隻の軍艦を運用していた。20世紀に入ると、第一次世界大戦では物資をアフリカ各地へ送る任務を行ったものの、直接的な戦いをすることはなかった。第二次世界大戦でもイギリス本国に対して豊富な物資を輸送する任務についたインド海軍には枢軸国からの苛烈な通商破壊に晒された。その中には数隻の日本海軍の潜水艦も含まれている。この時期のインド海軍は30,000の兵士と117機の軍用機、8隻の軍艦を運用していた。
第二次世界大戦後インドが独立を達成すると、インド海軍もイギリス海軍の傘下を離れた。
第三次印パ戦争において、空母機動部隊をベンガル湾に派遣し東パキスタンのチッタゴン飛行場を空襲した。
この経験から洋上航空戦力を重視し、インドの経済発展に伴い、通常型の空母を国産で建造する計画が持ち上がっている。2007年5月16日には、2017年までに空母3隻を保有する計画が議会に提出された。
[編集] 艦艇
詳しくはインド海軍艦艇一覧を参照。
- 航空母艦
- 駆逐艦
- デリー級駆逐艦×3
- ラージプート級駆逐艦×5
- フリゲート
- ゴーダヴァリー級フリゲート×3
- タルワール級フリゲート×3
- ブラマプトラ級フリゲート×3
- ギリ級フリゲート×4
- コルベット
- ククリ級コルベット×4
- コーラ級コルベット×4
- ヴェール級コルベット×13
- アブハイ級コルベット×4
- 潜水艦
- ヴェラ級潜水艦×2
- シシュマール級潜水艦×4
- シンドゥゴーシュ級潜水艦×10
その他支援艦艇等多数。
[編集] 外部リンク
- インド海軍ホームページ (英語)