アイン・ランド
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アイン・ランド(Ayn Rand, 1905年2月2日 - 1982年3月6日)は、アメリカの小説家、作家、哲学者。
ロシア・サンクトペテルブルク生まれのユダヤ人。代表作に『水源』、『肩をすくめるアトラス』など。リバタリアニズムの代表的作家として挙げられることが多いが、本人はリバタリアニズムとは距離を置き、自らの哲学を"Objectivism"(日本語では、「客観主義」と訳されることが多い)と呼んだ。この客観主義は一般のアメリカ人の間に熱狂的な信奉者がいる。
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[編集] 略歴
レニングラード大学に学ぶ。
1926年ロシア革命後に米国に逃れたのち、1929年にフランク・オコーナーと結婚。夫が1979年に死去するまで50年間連れ添った。映画のシナリオライター、劇作家として活躍したのち、『水源』(The Fountainhead, 1943.)、『肩をすくめるアトラス』(Atlas Shrugged, 1957.)で小説家として成功をおさめた。
『水源』は、1949年にゲーリー・クーパー主演、ランド自身の脚本によって映画化(オリジナルタイトルは、The Fountainhead であるが、日本では、「摩天楼」という邦題で公開)された。
『肩をすくめるアトラス』には、自己主張と競争を正当化するランドの「客観主義」の思想がよく示されている。
[編集] 翻訳
- 藤森かよこ訳『水源』、ビジネス社、2004年7月。ISBN 978-4-8284-1132-1
- 脇坂あゆみ訳『肩をすくめるアトラス』、ビジネス社、2004年10月。ISBN 978-4-8284-1149-6
[編集] 参考文献
- 古藤晃 『ビジネス英語を速く読む』、光文社新書、2001年10月。ISBN 978-4-334-03108-4 :日本のビジネスマンがアメリカを理解する上で読むべき本として、『Atlas Shrugged(肩をすくめるアトラス)』を紹介。また、多くの文章を引用している。
[編集] 外部リンク
- 藤森かよこの日本アイン・ランド研究会:『水源』の翻訳者のサイト
- 杉田敏ホームページ:アイン・ランドの作品を感銘を受けた著書として、NHKの「やさしいビジネス英語」のテキストなどで紹介。
- 山形浩生による書評、『CUT』2000 年 05 月