Software Update Services
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Software Update Services(ソフトウェアアップデートサービス)(以下SUS)はMicrosoft社が提供する、Windowsの更新プログラム配布アプリケーションである。MicrosoftのWWWサイトからダウンロード可能であるが、2007年7月10日をもってサポートが終了した[1]。後継製品として、Windows Server Update Servicesがある。
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[編集] 機能
MicrosoftがWindows Updateサーバで提供するWindows関連の各種更新ファイルをダウンロードて一時保管し、クライアントPCの自動更新クライアントを利用してLAN内のPCに配布するアプリケーションである。
SUSサーバはサーバ内に保存した更新ファイルの一覧を管理コンソール画面経由で管理者に提示し、管理者から配布を許可された更新ファイルのみをクライアントPCに対して配布する。
クライアントPCはあらかじめグループポリシーの設定などであらかじめ指定されたSUSサーバに対して指定された間隔でアクセスし、自身が必要な更新プログラムのうち配布が許可されたものをダウンロードしてインストールを行う。
[編集] インストール要件
[編集] サーバ
Microsoftが提示する、SUSサーバのインストール要件は以下の通りである。ハードウェアについては、 15,000台をサポートするハードウェアである[2]。
- ソフトウェア
- Windows 2000 Server Service Pack 2 (SP2)以上、あるいはWindows Server 2003 各エディション
- Microsoft IIS 5.0 以降
- Microsoft Inernet Explorer 5.5 以降
- ハードウェア
- Pentium-III 700MHz以上のCPU
- 512MB以上のRAM
- ハードディスク空容量6GB以上(セットアップおよびセキュリティパッケージ用)
[編集] クライアント
SUSは、クライアントとして自動更新クライアントを使用する。
- Windows 2000 SP2(ただし、現実的には自動更新が含まれるSP3以降)
- Windows XP
- Windows Server 2003
[編集] SUSの欠点
SUSはクライアントPCに対して、特別な変更(アプリケーションのインストールなど)を行わずに更新プログラムの配布を可能にした無償の製品という点で画期的な物であったが、機能的に以下の欠点があった。これらを克服するためには、SMSなどの有償製品を導入するか、WSUSという後継製品を待つ必要があった。
- 一律な更新ファイルの配布
- 単一のSUSサーバから配布できる更新ファイルの組み合わせは1種類だけであった。このため、様々な事情で配布する更新ファイルの組み合わせを複数にしたい場合、SUSサーバを複数構築する必要があった。
- 更新ファイルのインストール状態
- SUSは更新ファイルを配布することだけに機能を限定した製品であるため、配布した更新ファイルをクライアントがインストールしたのかどうかは把握できなかった。そのため、クライアントPCが更新ファイルをインストールしたかどうかを判断するためには別の仕組みを導入する必要があった。
- Windows限定の更新ファイル
- SUSから配布できる更新ファイルは、WindowsとInternet Explorerに関するセキュリティ修正プログラムもしくはService Pack類に限られた。そのため、例えばOfficeアプリケーションにセキュリティ修正プログラムがリリースされた場合、WindowsはSUSで自動配布できてもOffice製品は手動でインストールするか、ユーザにOffice Updateを実施してもらう必要があった。
[編集] 脚注
- ^ Microsoft Software Update Services 1.0 のサポート ライフサイクル
- ^ Microsoft, "Microsoft Software Update Services の展開(展開についてのホワイト ペーパー)" 2003年1月、P.9
[編集] 外部リンク
- http://www.microsoft.com/japan/windowsserversystem/sus/default.mspx Software pdate Services] (マイクロソフト)