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PC-6600シリーズ - Wikipedia

PC-6600シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

PC-6600シリーズは、日本電気 (NEC) が販売していたパーソナルコンピュータシリーズである。

姉妹機種のPC-6000シリーズフロッピーディスクドライブが追加された。基本的な機能・性能にPC-6000シリーズとの大きな違いはない。

目次

[編集] PC-6601

1983年に発売。PC-6001mkIIの上位機種。定価は143,000円。

先に発売されたPC-6001mkIIの機能に加え、3.5インチFDD(1D/片面倍密度)を一基搭載(オプションでもう一基搭載可能)。また、PC-6001mkII由来の音声合成に、2オクターブの音階を加えて歌うという画期的機能を持っていた。

小松左京監修によるアドベンチャーゲーム「コロニーオデッセイ(冒険編)」が付属され話題となった。このゲームは、プレイヤーの相棒のロボットが様々な場面で音声合成機能を利用して喋るという特徴があった。

イメージキャラクターは、PC-6001mkII同様武田鉄矢

[編集] 仕様

  • CPU μPD780C-1 4MHz
  • RAM 64KB+1KB(FDバッファ)
  • テキスト表示 40桁×20行
  • グラフィック表示 320×200ドット 4色、160×200ドット 15色
  • BASIC N66-BASIC (RAM64KB)、N60-BASIC (RAM 16KB/32KB)、N60-拡張BASIC (RAM 16KB/32KB)
  • 3.5インチ 1D FDD
  • インタフェース

[編集] PC-6601SR

1984年に発売された、PC-6601の後継機にしてPC-6001mkIISRの上位機種。定価は155,000円。愛称はMr.PC(ミスターピーシー)。キャッチフレーズは「六本木パソコン」。

PC-6001mkIISRの機能に加え、3.5インチFDD(1DD/片面倍密度倍トラック)を一基搭載(オプションでもう一基搭載可能)。

PC-6000/6600シリーズ中唯一のセパレート型で、赤外線ワイヤレスキーボードを採用した。また、デザインが一新され、本体とキーボード、専用ディスプレイテレビPC-TV151の色は黒と赤が用意され、PC-6001mkII/PC-6601のオフィス的カラーと大きく違うものになった(キーボードの配列はPC-6001mkII以来のもの)。

PC-TV151を使用した場合は、ワイヤレスキーボードからテレビの操作や番組予約、スーパーインポーズが可能であった(代わりに、PC-6001mkIIとPC-6601で接続可能だったスーパーインポーズユニットPC-60m54は、利用不可となった)。

しかし、テレビコントロール機能やワイヤレスキーボードはシャープX1IBM JXで知られた機能であり、オリジナリティーの低さを批判する声もあった(後の富士通FM77AV等にも採用された)。

サウンド面では他のSRシリーズと同様、FM音源が搭載された。

当時はすでにPC-8800シリーズや他の8ビット上位機種が主流となっており、本機種がPC-6000/PC-6600シリーズの最終モデルとなった。

[編集] 仕様

  • CPU μPD780C-1 4MHz
  • RAM 64KB+1KB(FDバッファ)
  • テキスト表示 最大80桁×25行
  • グラフィック表示 640×200ドット 15色中4色、320×200ドット 15色
  • BASIC N66SR-BASIC、N66-BASIC、N60-BASIC、N60-拡張BASIC
  • 3.5インチ 1DD FDD
  • インタフェース
    • モニタ(専用ディスプレイテレビの他に通常のディスプレイも接続可能。家庭用テレビへの接続はオプション)
    • CMT
    • プリンタ(セントロニクス準拠)
    • RS-232C(オプション)
    • ATARI仕様ジョイスティック×2
    • スーパーインポーズ(専用ディスプレイテレビ接続時のみ使用)

[編集] PC-6000シリーズとPC-6600シリーズの互換性

機能面で大きな違いはない両シリーズだが、FDDについてはBASICおよびBIOSレベルでの互換性を持つにとどまる。 すなわち、BASICやBIOSを使用せず直接FDDを操作する場合、両者に互換性はない。

これは、PC-6000シリーズでは、PC-8000/8800/9800シリーズの5.25インチFDDと同様、FD制御用のCPUを内蔵した「インテリジェントタイプ」のFDDユニットを接続するようにしていたのに対し、PC-6600シリーズでは、内蔵FDDのコストを下げるため、メインCPUが直接フロッピーディスクコントローラにアクセスする「ノンインテリジェントタイプ」としたのが、その原因となっている。

この点は、PC-8001/8801との互換性を高めるため、内蔵FDDにもインテリジェントタイプのものを採用し続けたPC-8800シリーズとは、対照的だと言える。

しかしながら、この非互換性が問題となったことはほとんどなく、そもそも非互換性の存在自体ほとんど知られていない。これは、低価格ホビー機種であるPC-6000シリーズにわざわざ外付けのFDDを接続するようなケースがまれであったことと、FDDを直接制御するソフトがほとんど存在しなかったことによる。この非互換性が問題となる数少ないケースとしては、CP/Mなどの汎用OSの移植があげられる。


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