M-3Sロケット
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M-3Sロケット(ミュー3エス)は、日本の東京大学宇宙航空研究所(後の文部省宇宙科学研究所、現宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部)が科学衛星打ち上げ用に開発した3段式の固体燃料ロケットである。
[編集] 技術的特徴
L-4Sに誘導制御装置を付加したL-4SCロケット(5機打ち上げ)のうち、4号機、5号機を用いて開発が行われた。 第1段目が無誘導であったM-3Hロケットの第1段に、TVCとSMRCによる誘導制御機能を付加したもの。SMRCは、ノズルが左右に2つ付いた小型の固体燃料ロケットで、ロケット本体が燃焼中、SMRCの燃料も常時燃焼している。そして常時燃焼している噴出ガスは、内部の電磁弁によって、左右のノズルに振り分けて噴出されることによりロールの制御を行う。SMRCの実用化には、電磁弁が焼けないような低温の燃焼ガスを長時間、高圧で噴出させる固体燃料が必要であり、宇宙研が開発した独自の技術である。SMRCは第1段目の4枚の尾翼の先端に装着されている。
「Satellite」を意味している、L-4Sロケット、M-4Sロケット末尾アルファベット「S」とは異なり、本機の末尾のアルファベット「S」は、「Super Performance」の頭文字「S」である。
[編集] 仕様
- 全長23.8m 直径1.41m 重量48.7t 低軌道打ち上げ能力300kg