Cyrix Cx5x86

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Cyrix 5x86 マイクロプロセッサ

より有名な Cyrix 6x86 の 4 ヶ月前、1995年8月にリリースされたサイリックスの 5x86 (又は Cx5x86) は、かつて製造されたSocket 3 コンピュータシステムの中で、最も高速な CPU の一つであった。ほとんどのアプリケーションで、75 MHz のインテル Pentium プロセッサよりも優れた性能であり、5x86 は古い 486 の Socket 3 マザーボード（Pentium Overdrive を除いて、インテルの Pentium CPU を使用することできなかった）で、中程度の性能を実現することで、ギャップを埋めることができた。

"M1sc" というコードネームの Cyrix 5x86 プロセッサは、Cyrix 6x86 で使われた "M1" コアの簡略版に基づいており、6x86 のデザインの 50% のトランジスタ数で 80% の性能を実現した。5x86 は通常の 486 プロセッサの32ビットメモリバスを持っているが、内部は Cyrix 6x86・AMD K5・インテル Pentium のような第五世代のプロセッサと共通点がある。第六世代のインテル Pentium Pro との共通点さえ存在した。このチップは i486 のインストラクションをほとんど完全にサポートしていたが、Pentium インストラクションはごく限られたサポートであった。面白いことに、この CPU の性能を強化するいくつかの特徴は、故意に無効化されていた。これは、出荷前に修正されなかったバグによる、潜在的な不安定性の恐れのためである。(これらの無効化された特徴は、自由にダウンロードできるソフトウェアで有効にすることができる。外部リンクを参照。)

同じような名称の SGS トムソン ST5x86 と IBM 5x86C はサイリックスの設計をライセンスして商標を変更したものであるが、(IBM と ST は自社使用のためにサイリックスの CPU を生産ていた) 別のものとして市場に出荷された。実際上は同一のものであったが、サイリックスが市場に投入しなかった 75 MHz 版の入手性や、電圧条件でわずかな違いがあった。但し、幅広く類似した性能を持ち、同じ Socket 3 を使用していて、同じ年の終わりに発表された、基本的に高速な 486 (サイリックス製品のように、新しい設計ではない) である、同じような名称の AMD Am5x86 と、Cyrix 5x86 の設計を混同するべきでない。

[編集] 仕様

Cyrix 5x86 のアーキテクチャ

iDX4WB ピンアウト、 168 ピン
Socket 3
0.65μm プロセス、200万トランジスタ
ダイサイズ 144mm²
3.45 ボルト電源を使用
16 キロバイト L1 ユニファイドキャッシュ
25 MHz (25×4), 33 MHz (33×3), 50 MHz (50×2) のフロントサイドバスをサポートする 100 MHz 版。
40 MHz (40×3) and 33 MHz (33×4) のフロントサイドバスをサポートする 120/133 MHz 版。133 MHz 版は大変希少であったが、アップグレードキットの製作者は優先的に入手することができた。