黄色い救急車
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黄色い救急車とは、都市伝説の一つ。
「頭のおかしい人の所には黄色い救急車が来て、鉄格子付きの病院に連れて行かれる」という話。救急車のサイレン音、もしくはYellow Peopleから「イエロー・ピーポー」と呼ぶこともある。地方によっては、救急車の色は緑であったり、青であったり、紫であったりする。“鉄格子付きの病院”は、精神科の閉鎖病棟の事と見られる。
また、「通報者はお金(口止め料)がもらえる」という話もある。
[編集] 黄色の由来
多くの精神科医が、そのような色の救急車で患者が搬送されたところを見たことがないと証言しており、そもそも救急車の色は法令で白と規定されている。民間の患者搬送サービス車で緊急走行は出来ないので、仮に搬送車の塗色を黄色とする業者があったとしても「救急車」という点に矛盾が生じる。ちなみに、緑の救急車は陸上・海上自衛隊に、青の救急車は航空自衛隊に存在するが、なぜ精神病に飛躍したのかなど関連は不明。
また、ドクターイエローと呼ばれる線路の点検などを行う黄色い新幹線がある。しかし、これが使われ始めたのは1964年であり、黄色い救急車の噂が流れ始めた時期よりも少し後であるため、あまり関連は無いと思われる。
同様に、高速道路や一般道の巡回に使われている道路パトロールカー(黄色に白帯という塗装で、黄色の回転灯が取り付けてある)や、一部の電力会社やガス会社の緊急車両に黄色の塗色でパトランプを備えているものがあるため、これらを目にした子供たちが誤解して「噂は本当」と信じ込んだ事も考えられる。緊急自動車には定められたもの以外にも様々な塗色が存在するため、地方によって伝説で語られる色の差異についてもここから生じることも考えられる。
ミシェル・パストゥローの論文「無秩序の形と色:黄と緑」によれば、黄色は狂人の色だとの事で、ここから伝説が生まれたと考えられる。
映画カッコーの巣の上でで登場する精神閉鎖病棟の患者搬送車の車の色は黄色である。
精神病患者を「キチガイ」と差別的に表現することがあり、その隠語として「キ印」と呼ぶことから「キ」と「黄」によりこの伝説が生まれたと考えられる。
[編集] 実在する「黄色い救急車」
救急車の色は、国によってさまざまである。その中には、救急車が黄色い国もある。もちろんこの都市伝説とは無関係である。
[編集] 外部リンク
- 黄色い救急車研究所(「サイコドクターぶらり旅」内) …この都市伝説に関する研究がなされている。