飯山トンネル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
飯山トンネル(いいやまとんねる)は、北陸新幹線(長野駅以北の未開業区間)のトンネルの一つ。長野県飯山市から新潟県上越市にかけた、全長22.225kmの鉄道トンネルである。2014年度に開業する北陸新幹線長野~金沢間では最長のトンネルとなる。
[編集] 概要
新潟県~長野県境は、幾重にも重なる褶曲構造、膨張性の泥岩など複雑な地質構造、地質条件を持つため着工前より難工事が想定された。工事を進めていく中で、想定は現実的なものとなり、地山の膨張、メタンガスの発生が見られた。前者については変位量を見込んで支保工を二重にするなど特殊な工法が採用されたほか、後者についてはガス抜き用のボーリングの施工、送風量の増加などの対策が講じられた。新潟県内でかつて掘削された鍋立山トンネルにおける土木技術的経験が生かされたと言える。なお、一部工区では向斜構造(凸型の褶曲構造)を掘り抜く際には、原油がにじみ出すなど新潟県の地質らしい現象も見られた。