風雲 (気象衛星)
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風雲 (Fēngyún) は、中華人民共和国の気象衛星。略称はFY。1号機の打ち上げは1988年で、以後極軌道衛星と静止衛星が打ち上げられている。
FY-1シリーズは太陽同期軌道 (SSO) の極軌道衛星、FY-2シリーズは地球同期軌道の静止衛星である。新型のFY-3・FY-4シリーズは、それぞれFY-1・FY-2シリーズの改良型である。
打ち上げ年 | 略称 | 軌道 | 運用状態 |
---|---|---|---|
1988年 | FY-1A | SSO | 運用中止 |
1990年 | FY-1B | SSO | 運用中止 |
1997年 | FY-2A | GEO 105°E | 運用中止 |
1999年 | FY-1C | SSO | 実験により破壊(2007年) |
2000年 | FY-2B | GEO 105°E | 運用中止 |
2002年 | FY-1D | SSO | 運用中 |
2004年 | FY-2C | GEO 105°E | 運用中 |
2006年 | FY-2D | GEO 86.5°E | 運用中 |
[編集] 風雲1号C
風雲1号C (FY-1C) は風雲1号シリーズの3番機で、1999年5月10日、長征4B型により極軌道の高度870kmに投入された。分解能1.1kmの多波長イメージャーを搭載した気象衛星で、打ち上げ時の重量は約960kg、設計寿命は2年とされている(公表値)。
2007年1月11日の弾道ミサイルによる人工衛星破壊実験の標的となり、観測可能なものだけで900個以上という、大量のスペースデブリと化した。